テイルズ学園
男にはやらねばならぬ時もある(2)
 「こざかしい!!」

 「これでも食らえ!!」

『ドカァァァァン!!』

 「「「は?普通あれを持ち出すか?」」」

 校庭の一角に赤い光が収束し爆発、黒煙が舞上がりました。辺りに、砂が振ります。放ったのはディーネのロケットランチャーです。喧嘩に使うものではないよ〜。更に彼女はサブマシンガンをあちこちに放ちまくり、砂柱が立っています。最早、戦争だねこれ………

 「マスターが!!危ない!!」

 リンク君はもの影に潜み、劉破に向かいますが、彼は棒高跳びに使う棒を振り回しています。ちなみに、ロイド君と劉破はディーネの銃撃に当たらない所にいます。

 「「「マスター!!!」」」

 「うわっ!!疑似精霊達まで加わってきた!」

 「「まじ?」」

 「マスターをやらせません!!」

 疑似精霊達(エイルちゃん、シーナちゃん、ラズライトちゃん)が横合いから乱入しました。もう、乱戦以外の何物でもありません。

 「瞬迅烈斬風!!」

 「引っ込めガキ!!」

 「もう怒ったんだから!!」

 「シーナ〜」

 「どうしたの〜」

 エイルちゃんがリンク君を守ろうと、ディーネさんに攻撃を開始しました。シーナちゃんは魔術の準備をしていて、更に、ラズライトちゃんは体育倉庫へと入って行きました。何をする気かしら………
 ディーネさんにガキ扱いされキレたエイルちゃん。秘奥義こそ使いませんでしたが、五月雨やら連続攻撃を受けて居ます。そして、突き放し、のけぞらすとリンク君の側で木の葉隠れを放ち、遁走しちゃった。
 しかし、まだ水の疑似精霊が二人何やら企んで居ます。シーナちゃんが持って来たのは大量の白い粉です。

 「あれは………生石灰……なるほど。あれを使うつもりですねぇ。コココ……かわいいだけかと思いましたが、策略を立てられるようですねぇ。流石です。」

 「たぶん、気まぐれじゃないの?」

 王騎様がその様子を見て関心していました。それに横から入って来たのはジーニアス君です。そんな中、二人の後ろに、木の葉の舞がおき、中からリンク君とエイルちゃんが現れました。すずちゃん顔負けだね。

 「にしても、ポルカちゃんの、その揚げパン美味しそうだね。」

 「えっ?私のお昼ご飯です……。揚げパンはまだあったと思いますよ〜。」

 「私も買ってこようっと。」

 「ロラ、どうしたの?」

 「えっと、パン買いに。」

 「私も行くわ。正直、たらなかったしね。ロラもでしょ?」

 「うん。」

 その頃の私はポルカちゃんと話していました。彼女は控え目の性格。彼女が揚げパンを食べる様子をみて私も欲しくなり、行こうとすると、レオお姉ちゃんが現れ、私と一緒にいく事になりました。

 「リンク君!!たったメンチカツパン一つで暴れるのはやめなさい!!みっともないわよ!!貴方が暴れたから怪我人が出たでしょ!!」

 「ごめんなさい。水晶姉さん。」

 「私に謝るんじゃなくて、回りに謝ってきなさい。」

 その頃、リンク君は水晶姉さんにきつめに怒られていました。彼女の言葉ならリンク君は素直に従うと王騎様や摎様達の差し金ですが………リンク君には効果は抜群。かなり反省しているようでした。

 「まぁ、リンクさんもお腹空いて気が立っていたんじゃないの?」

 「そだね〜。」

 「おい、怪我人のほとんどはロイドとディーネだぞ。」

 ジーニアス君がそういうとコレットが同調しますがアッシュ君だけはそんな様子にツッコミを入れていました。確かに、彼の言う通りで大半は机を投げたり、椅子を片っ端から投げていたロイド君とディーネさんが主攻でロイド君は小柄なのを利用して教卓に隠れていましたから。

 「ラズライト〜準備はいい?」

 「オッケー。いっくよぉ!!いっけぇ!!」

 「しまった!!!ん?何をする気かしら。」

 そんな疑似精霊二人を他所に、時折ロケットランチャーを放っていたディーネさん。

 「私を止めて見せよ!!ん、なん…………」

『ドカァァァァン!!!』

 運悪く、アビシオンが乱入そこへ、ロケット弾が飛来し命中弾となり、吹き飛び、ハイリア王立学園初等部の方向へ飛んでいきました。慌てて追いかける阿毘姫やロメル、クロード君、フェニアさん。
 というより止められたね。

 「「「ケホッケホッ!!なんだ/なによ/な、なに?これは!!」」」

 白い粉をばら蒔き、むせかえる彼ら三人。そして………そこへ……

 「スプラッシュ!!!」

 ばら蒔かれた生石灰にスプラッシュが命中し、最初は何もなかったものの段々、発熱し、皆(二人以外。)のたうち回ります。そして、二人が予想していなかった事が起きました。それは……灼熱に煽られた幾つかのロケット弾が一気に誘爆。これだけならまだましだったのですが、空中には舞上がっていた生石灰の粉末が………

『チュドオォォォォォォン!!!』

 「粉塵爆発!?」

 すさまじい爆発が発生して彼ら五人(疑似精霊二人を含む)が吹き飛んでいきました。疑似精霊二人はテニスコートに突入し、ロイド君は掃除されていない緑水プールに頭からダイブ。汚いねぇ……(しいなさん談)。残り二人もまた色んな方向に吹き飛ばされていました。
 ちなみに、私とポルカちゃんとレオお姉ちゃんは一緒に、揚げパンを食べていました。

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