テイルズ学園
鈍いロラ
 ―――――でも、ロラはおっとりしすぎて気づいていないわね。ロラもかわいいんだけどね。

 リンゴを食べながら本を読んでいる私を眺めながら、考えているモルお姉ちゃん。
 ちなみに、私やお姉ちゃん達のようなエリアス族は地球先住民族の末裔なの。普通は強力な魔力を持つのだけれども……私は……その機能に障害があるらしいの。でも、普通の生活には事欠く事はないの。その代わり、モルお姉ちゃんが使う、グラビティ、スパークリングパイルロード、レオお姉ちゃんのスターライト・インフィニティのような魔術が使えないの。

 「ても、お姉ちゃんが人気なのはわかるけどなんで私も人気なのかなぁ……」

 「ロラ、多分それはあなたがおっとりしていて誰にでも優しいからよ。委員になったのは策略よ。」

 「策略?私、恨まれることしたことないよ。」

 「ロラ、それは“呪詛”役員決めの際、策略張ってたのが何人かいたのよ。」

 「そうなの?」

 「ええ。でも、ロラ本好きでしょ?」

 「うん。」

 私が疑問に思ったことを言うとモルお姉ちゃんがそう答えました。策略がよくわからず、私はトンチンカンな事を言いますが、モルお姉ちゃんは笑っていました。そういえば水晶さんがアーチェさんとチェスターさんの謀略をなじっていたわね。それがそうなのかなぁ。そして、そう聞くと私は頷きました。

 「だったら問題ないんじゃない?図書委員で。相方ミトス君だし。彼、あなたに気があるみたいよ。」

 「えっ?お姉ちゃん達じゃなくて?なんで?地味なのに………」

 「………やっぱり気づいてなかったのね……さぁ。私になんでって言われてもわからないわよ。それよりもうすぐ宅急便くるわね。ロラの分も注文してあるわよ。」

 「へ?私の?なんで?」

 「ロラ、確かにその服は男受けいいけど、ちょっと恥ずかしくない?ショートパンツピチピチだし、下着のライン映るし……」

 「あー、うん……言われてみると視線が集中してたかも……」

 ―――――ロラ、あなたどこまで鈍いの?あれだけお色気を振りまいてるのに気づかないなんて……

 モルはうっかり、ミトスのことを口走ってしまいました。しかし、ロラは理由がわからず混乱状態です。そして、彼女は話題を変えました。いわゆる通販で服を買ったようです。しかし、ロラはかなり鈍いというかおっとりしすぎかもしれません。自分で振りまいていまた色気に全く気づいていないのですから。

『ピンポーン』

 「あっ、はーい。印鑑っと」

 「エリアス様ですね?」

 「はい。」

 寮のチャイムがなり、モルお姉ちゃんがでました。そして、戻って来た時には段ボール箱を抱えていました。中身が気になる〜

 「はい、これロラの分よ。」

 「うん。」

 段ボール箱をあけて中に入っていた紙袋の一つを私に渡します。私は中身を傷つけないように開けると、取りだしてみました。中身はきれいな模様のTシャツとキャミソールにハーフパンツ、黒のレギンスと幾つかの下着でした。
 早速、それを着てみた私。

 「お、お姉ちゃんどうかな?に、似合ってる?」

 「あら、似合っていて可愛いじゃない。ピチピチのお色気ショートパンツより良いわよ。」

 「お姉ちゃん!ありがとう。」

 「こらこら。ロラは甘えん坊ねぇ。それも可愛いところ何だけどね。」

 少し、ゆとりのある胸元。しかし、谷間はキャミで隠れます。下はハーフパンツとレギンスで露出度は落ちおまけに下着のラインも写ることはありません。でも暖かい。しかし下着のほうはちょっと恥ずかしいよぉ。
 私は鏡を見ながら、モルお姉ちゃんに聞きました。お姉ちゃんはかわいいし似合ってると言ってくれました。嬉しくてお姉ちゃんに甘える私。
 ちなみに、今は午後2時。おまけ来週からゴールデンウイークに突入します。ペットショップいきないなぁ。

 「そういえば来週ゴールデンウイークね……ロラは何時ものペットショップめぐり?」

 「わかんない。」

 「ただいま。モル、ロラ大丈夫だった?」

 「ええ。もう大丈夫よ。それと、通販の服とランジェとどいてるわ。」

 「了解。ロラ、すごく気にいってるわね。」

 「ええ。だって、ロラにセクシーな服きせても、あんまたり……だしね。」

 それから三十分後、レオお姉ちゃんが帰宅し、お姉ちゃん同士話していました。私の新しい服をみて、レオお姉ちゃんは笑顔を見せていました。
 しかしながら学校に関しては、授業どこまですすんだ?程度しか聞きません。それだけで十分でした。いつもの『あの騒動』を聞いても仕方がないからです。

 「授業ははそんなに進んでいないわよ。まだ始まったばかりだから。」

 「そうね。」

 モルお姉ちゃんがレオお姉ちゃんに聞きレオはそう答えました。
 ちなみにカイル君は今日は学校に来なかったようです。いつものことだけれどもまた寝坊かな。

 「あっそう、そう。ミトス君があなたのこと心配してたわよ。」

 「えっ??うん……明日は学校行くよ。」

 ―――――やっぱり気があるのかな。ロラに。それにしても、ロラは鈍いわね。

 そして、レオお姉ちゃんは私に伝えます。私にはよくわからないけど明日は学校に行くつもりです。

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