[携帯モード] [URL送信]

main
肆の風



「アハハ、お兄さん強いね。本当に人間?」
『あァ、歴とした人間サマさ』


至極軽々しく話している二人は普通の者には
到底、いや例え生粋の殺し屋だとしても、酷い戦争や闘いをしてきた猛者であろうとも、
同族の夜兎であろうとも思わず目を背けたくなる、嫌悪感と恐怖感が混ぜこめになって
襲ってくるような、

とてもじゃないが表現しきれそうにない

そんな禍々しい殺気を

溢れんばかりに撒き散らしていた


ーーーだが、


二人はそんなお互いの殺気をものともせずに








殴り、蹴り、叩き、抉り、切り、焼き、刺し
砕き、捲り、折り、剥し、破り、ーーー







壊して毀して請わしてこわしてコワシテ









破壊に闘いに殺し合いに勤しんでいた









「楽しいなあ、こんなに闘ったのは久しぶりだヨ。もっともっとやってたい」
『奇遇だなァ、俺もお前さんみてェな奴とはまだまだ殺り合いてェ。だが、今捕まるわけにはいかねェな』



[*前へ]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!