MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第37話 試験推薦
魔導師選抜試験とは……
魔術師、魔法使い等らが高レベルの魔法使い『魔導師』になるための試験である。魔法使いとしてかなりの上位レベルである魔導師は、世界中の魔法使い達の総人口に比べたら圧倒的に数が少ない。
マギステル・マギと同ランクで、魔導師の肩書きはその者の強さを示している。
この場に集まっているのは風見学園の教師達ではあるが、魔法世界等裏の住人ばかりで、紋章術師や現代の魔法使い達はこの場にはいない。
総合魔法連盟のような裏組織は世間に存在を明かしたが、未だ表舞台に堂々と立ってはいないからだ。
学園長「―――ではまず、中等部の魔法使いを担当している者から前へ出ろ」
幾人も集まっている教師達の中から、3人が前へ出てきた。
学園長「レオンハルトに、アデルに、英子か………どうだ? 中等部にいる者達の中に、今回の魔導師選抜試験に推したい魔法使いはいるか?」
英子「剣儀烏哭、胡ノ宮環……以上2名。天草英子の名をもって、魔導師選抜試験に推薦します」
アデル「如月竜徒、赤輝亮……以上2名。アデル・エンフィールドの名をもって、右に同じ」
アデルという教師の発言に、周りが少しざわめき出す。
学園長「………赤輝亮の事情は聞いておる。じゃが奴は剣儀烏哭のように魔術師でもなければ、如月竜徒のような退魔師でもないぞ?」
アデル「分かっていますよ。亮は魔法使いではありませんからね。ただ、あの子には場数を踏んで貰いたいだけです。今のこの学園では、戦力は1人でも多くいたほうが良いでしょう?」
学園長「まぁ、確かにな………」
アデルの言葉に納得とまではいかなかったが、渋々了承し周りは静まり返った。
学園長「レオンハルト、お主はどうじゃ?」
レオンハルト「神爪勇人…以上1名。レオンハルト・オルティシアの名をもって以下同文」
勇人「Σいやちょっと待て!?」
レオンハルトという教師の発言で、今まで静観していた勇人が声を上げる。
レオンハルト「………どーしたのよ?」
勇人「どーしたじゃねぇよ!? 何で俺を試験に推薦してんだよ!! 見ろ! 後ろにいる他の教師陣も何言ってんだコイツは? 的な面してんじゃねーか!?」
レオンハルト「ま、お前がこの試験に受かる必要はあまりないよ。試験なんて受けなくても、犯罪者として十皇の1人に数えられてるなら既に魔導師クラス……いや、学園長と同じ魔導十賢者クラスだろ」
勇人「それわかってんなら何で俺を推薦してんの? 一応隠居してる身よ、俺」
レオンハルト「まぁ、ぶっちゃけた話し名前は明かさなくていいの。ただ、風見学園には“これ位強い魔法使いがいるぞ”っていうアピールが欲しいだけ。この魔導師選抜試験の意味が、分からない訳じゃないだろ?」
勇人「…………俺様をダシに使う気か………」
レオンハルト「ま、そう言うなよ。いーじゃないか! お前今中学生なんだし」
勇人「チッ!!」
学園長「ふむ。では風見学園から出る者は、この5人でよいかの?」
学園長の言葉にみんな頷き(勇人だけはレオンハルトと学園長を睨んでいる)教師達は解散となった。
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