MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第3話 御近所さん
ことり「―――えーと…神爪さんは、何でこの島に引っ越して来たんですか?」
勇人「一応風見学園に転入っつーことになってるんでな」
転入っつーか殆ど“入学”と同じだからな。いきなり中3になるんだから…
ことり「Σえ!? 中3何ですかッ!!?」
勇人「ん? まぁ一応な。………つーか、何故にそんなに驚く?」
ことり「え、いや、その……」
ことりは「ハハハ……」と笑って誤魔化した。
ま、いいけどね。流石に中3には見えないか。いくら俺が10代に見えなくはないとはいえ中3は少しキツイ。
勇人「白河は…今何年生なんだ?」
ことり「…………ことり」
勇人「あ?」
ことり「名前です。名字じゃなくて、ことりって名前の方で呼んでくれますか?」
勇人「はぁ………それじゃ俺も勇人で構わないぞ。神爪って呼びづらいだろ?」
ことり「分かりました。勇人君♪」
勇人「で。ことりは何年生なんだ?」
俺は先程聞いた疑問を名前の部分だけ言い直して再び聞いた。
ことり「ピカピカの中学3年生です!」
ピカピカって普通一年生じゃね?
ことり「……勇人君はホントに中学3年生なんですか?」
勇人「そうだ」
ことり「一緒のクラスになれるといいですね」
勇人「ハッハッハ。そうだな」
◆◆◆
ことり「……あ! ここです!」
ことりが目的の家を指差す。
勇人「コレは………」
レン「…………」
そこには確かに“神爪”と書かれた表札がかけてあったが、コレは『家』と呼ぶような規模なのだろうか?
何故かというとかなり広い。高級住宅の家よりも十倍以上の敷地の『屋敷』といったほうがいいくらいの馬鹿デカイ洋館である。
門や塀も馬鹿デカく、監視カメラまでついている。
風見学園の学園長が建ててくれたから文句は言えないし…ま。こんなにデカけりゃ言うつもりもないが。
勇人「すまないな。助かったぜことり」
ことり「いえいえ。家に帰るついでですから気にしないでください」
勇人「この辺りにあるのか?」
この住宅街より先には特に家らしい家は建っていないはずだから必然的にこの辺りにあることになる。
ことり「えーと、この辺りというか………」
ことりは苦笑いしながら、俺の屋敷のようなデカイ家の向かい側正面の家に歩き、その家の門に手を掛けた。
ことり「ここが私の家です」
勇人「ご近所さんっつーか真正面か………」
徒歩で30秒もかからない距離である。
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