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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第28話 VSネロ・カオス





◆◆◆



-志貴 side-




桜公園に到着した俺達は、ネロ・カオスを倒すため、それぞれ持ち場に付く。




アルクェイドはベンチに座ってネロ・カオスを待ち構え、俺は少し離れた茂みの中へと身を潜めている。



俺達を桜公園まで道案内してくれた黒猫は、その後何処かへ行ってしまった。









志貴「ふう…………」




眼鏡を外しているから俺の眼には今、視界に死の線が至る所に見えている。




これは長い間視ていると辛いな…………。






志貴「致命的な一撃か………」




動脈か心臓……袈裟に入って……いや、線が視れないところは普通にしか切れない。



首か胴。線のある方を一斬で倒すしかないか………




倒す――――――――





















――――“殺す”か………




志貴「物騒だな……俺」




まったく…おかしな事になった。




どうして俺はアイツを殺したくなったんだろう………



何故アイツの跡を付けたんだ……



何故殺さなきゃならなかったんだ………




――――――わからない。



もしかして遠野志貴は、本当に…………―――――――




















ネロ「――――待たせたな…………真祖の姫君」





◆◆◆



-勇人 side-




志貴とアルクェイドを案内し終えたレンと合流して、俺は桜並木を歩く。




どうやら、ネロはもう桜公園に入ったようだな。



真っ直ぐアルクェイドを追ってったのか…………?





セバスチャン「―――勇人様」




ネロの使い魔を始末して、跳んで追い付いてきたセバスチャンは俺の顔を見るなり疲れた顔をした。



何だよ…………?





セバスチャン「いえ何も。相変わらず執事使いの荒い主人だと思いましてね」



勇人「ハッ、働き甲斐があるだろ?」



セバスチャン「…………そうですね」






さて………と。










勇人「行くか―――――」




◆◆◆



-志貴 side-



アルクェイドと話しているからか、ネロ・カオスは俺に背を向けた状態で会話を続けている。




使い魔を出していない今、完全に隙だらけだ。





今しかない…………





奴を――――――――





















―――――解体する!!!!!!



駆け出す。




短刀を強く握り、力の限り走る。





志貴「―――――!?」




だが、ネロの背中から突然黒いハイエナが飛び掛かってくる。




ネロの使い魔!?




真っ直ぐ此方に迫ってくる。




――――眼を……逸らすな!!



ハイエナの口を短刀で切り裂く。



下顎から上を切断するが………





志貴「くっ………」




ドロリと使い魔が溶けて、俺の足にまとわり付いた。




志貴「な…これ………動けな…………」




足はコンクリートで固められたかのように、動かす事が出来なかった。







ネロ「貴様の使い魔か? 残念だったな。私に奇襲は通用しない。私の領域に入ったものは私が気付かなくとも、私達のいずれかが発見しコレを迎撃する」



アルクェイド「……そうみたいね。私以外のモノを一切見てなかったのに背後に反応するなんて、それが群体の強みという事かしらね」





ザッ………と、アルクェイドは一歩前に出る。





ネロ「面白い。空想具現化も出来ぬほど衰弱している貴様が、私に挑むと?」



アルクェイド「そんなもの………いらないわ」




ネロ「―――戯けが。その身を痴れ、アルクェイド・ブリュンスタッド」




体内から召喚した黒いサーベルタイガーを、アルクェイドに向かって放つネロ。





――――ズバァッ!!!!!!





だがその使い魔は、アルクェイドの“爪”で無惨に斬り殺された。







アルクェイド「たかだか死徒相手に空想具現化(世界と同化)しても仕方ないわ、ネロ・カオス」



ネロ「………………」

















アルクェイド「―――貴方には、この“爪”だけで充分よ」







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