MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第25話 ネロ・カオス
◆◆◆
勇人「―――――ッ!?」
突然、何者かが屋敷の結界に触れたのを察知した。
アルクェイド「! ………見つかったようね」
◆◆◆
?「フム。流石は、かの魔神の工房……そう易々と侵入する事は敵わんか……」
男は屋敷の表札を見て呟き、コートの中から黒い霧のようなモノを出し始める。
?「起きろ……食事の時間だ」
◆◆◆
セバスチャン「勇人様!!」
セバスチャンが勢い良く部屋の扉を開け、中に入ってくる。その後ろにはレンが人型モードで付いてきている。
セバスチャン「この屋敷に侵入してくる不届き者がいます」
勇人「ああ、分かってるよ」
吸血鬼が侵入して来ると言っても、この屋敷の結界はそう簡単には破れない。
暫くは大丈夫だろうが……
アルクェイド「ここを出た方が良さそうね」
勇人「そうだな。屋敷を壊されたくはねーし、こんな住宅街で暴れたら近所の皆さんに迷惑だ」
志貴「……何が起きたんだよ?」
状況が1人読めてないのか、志貴が間抜けな発言をする。
もうメンドクセェーからアルクェイドにでも聞いてくれ。
セバスチャン「それで……どうなさいます?」
勇人「そうだなぁ……」
周りに被害が出なさそうな場所……
勇人「………奴を桜公園まで引っ張るか」
こんな夜に桜公園で屯してるような不良はいないだろ……多分。
まぁ、居たとしてもろくな不良じゃないだろうから問題なさそうだが……。
勇人「取り敢えず全員外に出るぞ。セバスチャン、奴を俺達と共に誘導しろ。レンもな」
コクリ…と頷き、チリンと首に付けている鈴を鳴らした。
勇人「アルクェイド。お前は志貴を連れて行動しろ。奴の狙いはお前だし、志貴の眼は奴を倒す切り札になる」
アルクェイド「分かったわ」
志貴「え………?」
勇人「うし、んじゃ全員……散!!」
◆◆◆
《神爪屋敷・外》
?「―――流石に固いな……」
男はコートの中から次々と漆黒の獣を出して屋敷の結界を破壊しようとするが一向に崩れず、屋敷内に侵入することが出来ない。
勇人「人ん家の前で何やってんだテメーは?」
?「……………」
既に裏口から屋敷の外へ出て、門の前で立ち尽くしている男と少し離れた道路に、俺、セバスチャン、レン、アルクェイド、志貴の5人は立っている。
俺の声に反応し、男はゆっくりと此方を向いた。
?「ようやく出逢えたな…………アルクェイド・ブリュンスタッド」
アルクェイド「ネロ・カオス…」
ネロ「いかにも………」
アルクェイド「まさか貴方がこんな下らないゲームに乗ってくるなんて……なんだが出来の悪い夢みたいだわ」
ネロ「同感だな。私もこの様な無謀な祭りの執行者に仕立てあげられるとは夢にも思わなかった。オマケに魔神までいるとはな……私にとってもこれは悪夢だ」
勇人「俺様をオマケ扱いとはいい度胸だな……」
今直ぐにでも叩きのめしてやりてぇが、こんな所で暴れたら周囲の住宅にも被害が出る。
勇人「ま、アレだ。こんな所でバトれば周りに被害が出るからよー、場所を変えていいか?」
ネロ「不要だ」
ネロのコートの中から、漆黒の獣が溢れ出る。
その漆黒の獣は、ライオンや狼や鹿、ハイエナや虎や熊と、種類は様々だ。
ネロ「貴様等をここで喰らえば問題はない」
勇人「あー、やっぱ見境無しか」
ネロが獣達を一歩此方へ進ませると、俺達は一歩後ろへ下がる。
ネロ「ここが貴様等の終着駅だ」
アルクェイド「それは………どうかしら!!」
アルクェイドは右手を地に向けて大きく振り
―――ズギャアァァッ!!!!
コンクリの大地を爪で切り裂き、ネロに向かって岩盤を抉り飛ばした。
その衝撃波で、辺りを粉塵が包む。
◆◆◆
ネロ「…………………」
アルクェイドが爪で大地を切り裂き、衝撃波を飛ばして来たがネロにダメージはない。
風が吹いて、辺りの粉塵を飛ばすが、其処には既に勇人達は居なかった。
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