MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第23話 殺人鬼と吸血鬼
◆◆◆
翌日……
《風見学園中等部3年C組》
ほんの数日前に、俺と烏哭と胡ノ宮環が転入してきたが、今日も転入生が現れた。
それも俺のクラス。あの芳乃の孫娘で、名は『芳乃さくら』である。
勇人「……また半端な時期に転入してきたな」
ま、俺も人の事は言えねぇけどな。
◆◆◆
《放課後》
さて、どうするか……。
芳乃の孫に何か言った方がいいのか………?
いや、純一が何とか説明するだろ。
取り敢えず、商店街にでも寄って彷徨いてから帰るか。
◆◆◆
《商店街》
勇人「―――さて、帰るか」
今週発売していた週刊少年ジャンプをローソンで立ち読みし、俺は帰路へ付く。
だが、その途中で………
勇人「―――――――!」
路地裏に向かっている1人の青少年と、1人の美女を見掛けた。
勇人「何でアイツが日本に…………?」
青少年の方は顔が良く見えなかったが、その傍らの美女……金髪の女には見覚えがあった。
勇人「……行ってみるか」
俺はその2人の後を追うように、人気が無さそうな路地裏へ入っていった。
◆◆◆
-? side-
《路地裏》
本当は行き先なんて無かった。
ただ、この受け入れ難い非現実から、逃れたかった。
?「それ以上何処まで行くつもりかしら?」
路地裏の奥へ突き進んでいく青少年を、後ろから付いてきた金髪の美女は青少年にそう尋ねる。
青少年はその言葉に進めていた歩を止めて、金髪の美女と向き合う。
?「人に会いそうにもない所までだ。どうやら俺は気が狂っているらしいからな」
誰もいないと“そう思っている”から、1人でぶつぶつと何も無い空間に喋りかけていたら気持ちが悪い。
?「……で、幻覚が俺に何の用だ?」
?「…………酷い言われようね―――――――――
―――人を殺しておいて、その言い方はないんじゃない?」
青少年にそう言った金髪の美女……アルクェイド・ブリュンスタッドを殺した事により、青少年……遠野志貴の日常は、真祖の吸血鬼を殺した瞬間に、完全に途絶えた。
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