MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第1話 出会いは突然に
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『渇いた叫び』
◆◆◆
《初音島 商店街‐勇人side‐》
勇人「全然分からねぇ……」
地図を見ながら歩きだして一時間。
目的の場所に着く気配はまったくなく、現在は商店街の辺りに立ち尽くしている。
勇人「つーか、住所書いてあってもこの地図で分かるはずねぇーじゃねぇか」
俺が手に持っている地図には確かに住所が書いてある………だが
勇人「何で地図が日本地図何だよ………」
レン「…………」
普通は空港とか最寄り駅から、俺のこの新たなる自宅に行きつくまでの道順を記した地図だろうが。
せめて島の地図だろ、書くんなら。
その地図を俺の肩に乗りながら見ている黒猫ことレンだって呆れてんぞ。
俺がどうしようか、交番で聞こうかなーとか考えていると、ふと誰かの怒鳴り声が聞こえてきた。
「ぶつかったせいで俺の服が汚れたっつってんだよ!!」
「その責任取れってゆってんだろ!?」
見ると、いかにも柄の(ついでに頭も)悪そうな3人の男が、建物の影で誰かに詰め寄っている。
勇人「やれやれ……」
他人がどうなろうが知ったことではないが、目の前でゴチャゴチャしてるのを見て放っておくのはどうもな………。
俺はその3人の男達の背後から近づき
「何も金払えって言って訳じゃねーんだ。俺たちとちょと遊んで――」
ドガッ!!
「―――ブフォッ!?」
男の一人を後ろから蹴り倒した。
勇人「どこ行ってもこーゆー馬鹿居んだよなぁ」
その蹴り倒した男の頭をジリジリと踏み付ける。
「あ……が……」
勇人「みっともないっしょ。兄ちゃん達ー?」
苦痛の声が漏れているが全く気にしない。
俺はこの男たちに詰め寄られていた人物に目を向ける。
「あ…………」
男たちに詰め寄られていた人物は、まだ顔に幼さを残している赤い髪をした中学生位の少女だった。
中々可愛い子ではあるが、それに少々溜め息が出てしまう。
勇人「……んだガキかァ。美人の姉ちゃんならお礼のチューくらいしてもらったんだけどなァ」
少女(ガキって………)
「―――おいっ!!」
「何なんだテメェ、ブッ殺すぞ!!」
残りの二人の男がサバイバルナイフを取出し威嚇してくる。
それを見て少女は息を飲んでいたが
勇人「へぇ?」
あの訳の分からん日本地図を見てイラついているこの時に。
余計な事に首突っ込んじまった。
勇人「“俺は今ソーゼツに機嫌が悪い”……先言っとくかんな」
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