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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第349話 御手紙





◆◆◆


《鳳凰学園‐高等部1年A組‐》


撫子「今日はここまでだ。日直、号令」


終礼を終えて、勇人は席を立つ。
あれから更に1日が経過した。
皆の怪我も魔法等の力で完治し、普段通りの日常を送れている。
普段なら、放課後は生徒会業務なり部活なり仕事なり修行があるのだが、完治したとはいえまだ病み上がりもいいところだろう。
だから、今日は活動中止。
休みということだ。
明日は日曜で学園は休みだから、活動再開は来週から。
それまでは休養に当てることにした。
だが、それはリトルバスターズや純一達だけであり、色々とやることがある勇人に休息は無いわけで。


勇人「さて、と………」


帰ろうかと、席から立ち上がる勇人。
今日は土曜日で、授業は午前中で終わり。
故に、放課後は遊びにいく生徒が多いのだが、それでも居残っている生徒はチラホラといる。
その居残っている生徒の一人が、勇人に声をかけてきた。


樹「勇人、ちょっといいかい?」

勇人「また、珍しい奴が来たな………いや、最近はそうでもないか」


ついこの間声かけてきたし。


◆◆◆


《鳳凰学園高等部‐屋上‐》


勇人「で、話って?」


屋上に移動して、話の続きを促す。
あまり人に聴かせられない話をするときは、だいたい屋上だ。
手摺にもたれ掛かって空を仰ぎ見る勇人に、樹はわりと珍しく真面目な表情で用件を聞き出しにかかる。


樹「稟と楓ちゃんのことだよ。昨日は二人揃って欠席だし、今日もずっと上の空だった。まぁ、それは他の皆にも言えることだけどね」


ま、当然気づくだろう。
稟と楓、それにリトルバスターズやら純一やら大勢欠席していたのだ。
普段騒がしい奴等が一同揃って欠席で、翌日出席しても上の空で何の問題も起こさない。
奇妙に思ったのは樹だけでなく、生活指導員である鉄人こと西村も同じだったようで、真人や純一に保健室に行くことを勧めるほどだ。


勇人「………言っとくが、他言無用だぞ?」

樹「わかってるよ」


◆◆◆


樹「…………なるほどね、それで悠希が不機嫌だったのか」

勇人「あ? なに、アイツ機嫌悪いのか?」

樹「普段以上に素っ気なくて、授業もサボってるからね」

勇人「いつも通りじゃね?」

樹「…………まぁ、そうなんだけど」


一昨日あったことを説明する。
当然ながら、プリムラ達が誘拐されたことは他言無用。
世間に知られれば面倒なことになるからだ。
今更な感じもするが。


樹「それで、どうするんだい?」

勇人「どうするって…何がだ?」

樹「なのはちゃん達のことだよ。まさか、助けにいかないのかい?」

勇人「愚問だな、助けにいくに決まってんだろーが。ま、準備が整ったらな」

樹「準備?」

勇人「事が事だからな。相応の準備が必要なんだよ」



◆◆◆


《神爪家‐勇人の部屋‐》


樹と屋上で話した後帰宅し、制服から私服に着替える。
丁度着替え終わった頃、コンコンと扉がノックされた。


セバスチャン「勇人様」

勇人「セバスチャンか。どうした?」

セバスチャン「御手紙が届いています」

勇人「手紙?」


セバスチャンから、その手紙とやらを受け取る。
それは、真っ白な封筒だった。
裏返して観てみるが、表にも裏にも宛先や送り主を特定できるようなものは書かれていない。
いや、そもそも何も書かれていなかった。
奇妙に思いながらも、封筒の封を開ける。
中身を取り出す。
中に入っていたのは、一枚のカードだった。
金属製で、一センチほどの厚さがある。
これは、


勇人「…………メッセージカード?」


世間に出回っている科学製品じゃない、魔法界の代物だ。
至ってシンプルな造りで出来ており、カードの中央部分にあるボタン1つを押すだけでメッセージを再生出来る。
勇人はボタンを押す。
すると、カードの表面が光だし、そこから人の姿が現れた。
大きさは10p程。
カードの上にホログラムで浮かび上がる。
その人物は、勇人のよく見知った男。


プライド『よお、勇人』

勇人「プライド……?」


一昨日、勇人達を襲った襲撃者達の主犯格であり、誘拐犯でもある七大罪実動隊のリーダー。
傲慢のプライドだった。




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あきゅろす。
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