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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第346話 誰が為に力を奮う?





◆◆◆


悠希「…………そうか」


リビングの椅子に腰掛けて、稟の話を聴き終えた悠希は、深々と溜め息を吐いた。
神魔連合による襲撃。
ユーストマとフォーベシイも加勢に来てくれたが、敵の何らかの攻撃により何処かへ飛ばされ、プリムラが誘拐されてしまった。
稟も応戦したが、やはり勇人や悠希が修行をつけても、それは一朝一夕程度の付け焼き刃。
其処らの雑魚ならともかく、今までただの学生でしかなかった稟が、プロの兵士相手に敵う筈がない。
………………自分がそこにいれば。
悠希はそう思わずにはいられない。
いたとしても、結果は変わらなかったかもしれないが、それでも戦いなれた悠希なら、稟達が逃げる時間を稼ぐくらいのことはやれた可能性は高い。


悠希「………何やってんだ、俺は」


力無い声で、小さく呟いた。
何のために自分は力を求めた?
何のために力を得ようとした?
何のために力を奮おうとした?
闇の書事件で大切なモノを失い、もう何も失わないように、後悔しない為に力を得たのではないのか?


稟「悠希? どうかしたか?」

悠希「……………いや」


何でもないと首を振る。
既に起きてしまったことだ。
過ぎたことを後悔するくらいなら、今後のことを考えるべきだろう。
自分の大切なモノを。
―――――――楓や稟の平和を護るために。


◆◆◆

《鳳凰学園高等部校舎‐廊下‐》


佳奈多「……何か今日は静かね」


昼休み。
風紀委員として校舎を見回っている二木佳奈多は、周囲を観ながらそう言った。
それに同意し、彼女達は頷く。


唯「騒動を起こすリトルバスターズや、生徒会長が休みだからじゃない?」

「問題児が揃って休みなんて……何かあるんじゃないですか?」

「もしかして、サボり?」

唯「私もそう思ったけど、神王様と魔王様からの連絡だったから、それはないと思うけど………」


権力の強制行使という超法規的措置ではないと信じたいが、あの陛下達だとやりかねない。


美春「そういえば、音夢先輩も休みなんですよねぇ………」


風紀委員であり、中等部所属の後輩である天枷美春は一人呟く。
兄である朝倉純一も休み。
兄妹揃って休みなんて、何か理由でもなければ早々無い。


美春(何かあったんですかねぇ………?)



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