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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第300話 神爪勇人VSギ・ブリー



ララ「勇人ー! やっと見つけた!!」


そんな戦闘開始前の勇人の空気をぶち壊して、部室にララが飛び込んできて勇人に抱きついてきた。


勇人「空気読もーぜお前……」


若干ヤル気になっていた分、戦う気分が萎える。
戦意が削がれるとはこのことか。


ギ・ブリー「ララ!!」

ララ「あれ? ギ・ブリー!? 何でここに……」


言って、ララが触手っぽいものに囚われている西連寺春菜に気付く。
てゆーか気付くの遅っ……。


ララ「ギ・ブリー! 春菜に何してるのよっ!?」

ギ・ブリー「ララ…お前はおれのものだ」

ララ「あなたなんか嫌いって何度も言ったでしょ!! それより早く春菜を離して! その子は私の大事な友達なんだから!!」

ギ・ブリー「黙れ…ララ……」


メキメキメキッ!!と、また異音がギ・ブリーの身体から響く。


勇人「……何だ?」

ギ・ブリー「俺を拒むなら! 全員地獄を見ることになるぞ!! このギ・ブリー様の真の姿でなぁあ!!」


メキメキメキッ!!
メキメキメキメキメキメキイィィッ!!!

そんな異音の後、ギ・ブリーの姿が変化した。
身体が一回り位大きくなり、身体の筋肉も大きく膨れ上がっている。


勇人「……それがお前の本当の姿か」


見た目は強そうだ。
………だが、


勇人(………どの辺が強くなったんだ?)


見た目の筋肉が膨れ上がっているが、勇人の眼は全てを見透している。
見た目だけで、別に筋力が増大している訳ではない。
戦闘力も変化なしだ。
勇人は相手の気力や魔力、強者が持つ独特の空気を察知して、相手の大まかな戦闘力を読み取るが、ギ・ブリーに見た目以上の変化があるようには見受けられなかった。
だが、朝倉涼子の一件もあり、どうやら宇宙人とやらは気力や魔力、身体能力とか関係無しのところで強さがあるということを理解した。
まぁ、地球や魔法界でも能力だけに特化した強さを持つ者もいるから、考えてみれば珍しい事ではない。
問題は、


勇人(このギ・ブリーの強さの源が何なのかってことだよな……)


戦闘力に変化無しの所を視ると、何かしらの能力を持ってるってことなんだろうが………


ギ・ブリー「ララ…これが最後の忠告だ。俺と結婚しろ」

ララ「!」

ギ・ブリー「でないと、ここにいる全員が地獄を見るぜ。お前も含めてな……」

ペケ「な! 貴様ララ様を脅すつもりかっ!!」

ギ・ブリー「キヒヒヒヒ、その方が手っとり早いからなぁ……言っとくが、お得意の発明品で俺をどうにかしようなんて考えるなよ? もしお前がそんな動きを見せたら、お前が"友達"と呼んだこの女は―――――」

ララ「!? 春菜っ!!」


グッ…と、西連寺春菜の身体を、そのデカイ手で握る。
いつでも握り潰せると言わんばかりに。


ララ「もう! 何でそういうことするのギ・ブリー! 春菜は関係ないでしょ!! そんなだからあなたなんて――……」

勇人「……コイツの相手をする必用はねーよ」

ララ「……勇人?」


ギ・ブリーに怒鳴るララを手で制し、不敵な笑みを浮かべる勇人。
そんな勇人を怪訝な目で見るギ・ブリー。


ギ・ブリー「……どういう意味だ? 神爪勇人」

勇人「別に難しいことは言ってねーぞ? お前を潰す、それだけだ」

ギ・ブリー「お…おいおい俺とやる気か? 言っとくが、今の俺は地球人の100倍以上のパワーがあるんだぜ!?」

勇人「あ? 100倍?」

ギ・ブリー「そうだ! 地球人の100倍以上のパワーだ!!」


どんな厄介な能力かと思ったら………


勇人「何だ、そんなもんか」

ギ・ブリー「は!?」

勇人「パワーが人間の100倍くらい上がる程度の力なら、大した脅威じゃねーな………死ね」

ギ・ブリー「えっ、ちょっ、待っ、こっちには人質がい―――」

勇人「―――遅ぇよ」


ギ・ブリーが西連寺を握る手に力を入れるよりも早く、一瞬で間合いを詰めて、勇人はギ・ブリーをぶん殴った。
吹っ飛ぶ。
壁に激突する。
床へと崩れ落ちた。
ピクピク、プルプルとギ・ブリーは痙攣してぶっ倒れて気絶した。


勇人「………………………………」


…………え? 終わり?
いくらなんでも呆気なさ過ぎだろ。
溜め息を吐いてギ・ブリーを視ると、ギ・ブリーの身体が光だし、


勇人「…………何だコイツ?」


何かギ・ブリーがやたらとミニマムなサイズに縮んでいた。


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あきゅろす。
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