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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第297話 狙われた少女




◆◆◆


《鳳凰学園高等部‐一年一組‐》


勇人「あ」


という間に放課後。
普段なら皆に戦闘訓練を受けさせたりしているのだが。


音夢「勇人くん、風紀委員会の編成リスト持ってきたけど……」

勇人「おー、悪いな」


他に色々とやることがあるので、その辺は指示だけ与えて自主トレをさせている。
朝倉音夢から手渡されたリストを、上から下までじっくりと見る勇人。


音夢「でも、急ね。全委員会の部署や人員を見直すなんて」

勇人「ま、必要があるからな」


言って、数枚あるリストをペラペラと捲る。


美春「音夢せんぱーい! 大変です~!」


そこへ、恐らく風紀委員会一騒がしい少女、天枷美春が教室にやって来た。
よほどのことが起きたのか、かなり慌てた様子である。


音夢「何があったの?」

美春「実は相撲部とレスリング部が喧嘩をはじめまして………!」

勇人「………暑苦しそうだな」


もうそろそろ夏に入るんだから、勘弁してほしい。


音夢「えーっと……」

勇人「行ってくれるか? 新編成したリストは明日にでも持ってくるからよ」

音夢「……分かりました」


言って、音夢は美春と、このクラスの風紀委員を連れて、教室から出ていった。


勇人「………さて、と。さっさと仕事を終わらせるか」


◆◆◆


《鳳凰学園‐廊下‐》


とりあえず今日の分和の仕事を終え、帰ろうと廊下を歩いていると、不意に携帯電話が鳴り出した。
ディスプレイを見ると、非通知となっている。
………誰だ?


勇人「もしもーし、どちらさんで?」

『……やぁ、神爪勇人くん』


……聴いたこともない声、でもないな。
誰だっけ?


『デビルーク星の姫君のことで話がある…今すぐ会えるかな?』

勇人「………………」


ララのことを知ってる?
この地球でララのことを知ってるのは、勇人とリトルバスターズくらいだと思っていたが。


『断るなら、同じクラスの女が一人…西連寺春菜が大変なことになるかもねぇ』

勇人「西連寺春菜……ああ、クラス委員長だったっけか」


何でアイツがさらわれてんだ?


勇人「で、西連寺を誘拐して、どうする気だ?」

『君が此方の要求に応じなければ、彼女がひどい目に遭う……いいね? 神爪勇人。女子テニス部の部室で待ってるよ』


その言葉を最後に、通話が切れた。
……面倒なことになったな。
とはいえ、クラスメイトが人質に取られた以上、無視は出来ない。


勇人「女子テニス部の部室ね……」


さて、どこのどいつか知らないが、しっかり灸を据えてやろう。


「お、おい…神爪!」

勇人「あん?」


不意に呼ばれて振り返る。
そこにいたのは、


「……西連寺が誘拐されたって、どういうことだよ!?」

勇人「お前は…結城リトか?」


拐われた西連寺春菜と同じ、クラスメイトの結城リトがそこにいた。



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