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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第280話 まずは我が配下を倒してみろ的な




勇人「………どーいうことよ?」

ララ「私! 勇人のこと好きになったの!」

恭介「ほう…いきなり愛の告白か」

謙吾「また親衛隊あたりが荒れそうだな……」

ララ「だから勇人と結婚して地球で暮らす!!」

勇人(俺を連れ戻されないための口実にする気か………)

美魚「地球で暮らす…ですか………?」

唯湖「まるで地球に住んでいないような言い方だな」


ララの告白に、チラッと、リトルバスターズの視線が勇人に向けられ、


勇人「ああ、うん」


と、軽く頷き、アッサリと肯定した。
でも周りには言うなよ?と、軽く視線で訴えながら。


ザスティン「このザスティン、デビルーク王の命によりララ様を連れ戻しに来た身……得体の知れぬ地球人とララ様の結婚を簡単に認めて帰っては、王にあわせる顔がない。神爪勇人…ララ様との結婚を認めてほしいのなら、まず私を倒してみろ!」

勇人「…………ぇー……………」


「尋常に勝負!」とハイテンションなザスティンに対し、勇人は凄まじくローテンションだった。
いきなり現れては何故かララと結婚をする方向へと話が進んでいるのだ。
勇人にはネリネやキキョウといった婚約者がいるし、他にも結婚の話を持ちかけられたことも現在も多々ある。
が、だからといって誰が相手でもその話を承諾するわけではない。
だから、まぁ、正直なところ、


勇人「………メンドクセェ……………」


とてもこの勝負とやらにやる気が出せない。


勇人「……なぁ、どうしてもやんなきゃダメなのか?」

ザスティン「当然だ! ララ様と結婚するということは、デビルーク王家の後継者として、デビルーク王が治める数多の星々の頂点に立つこと!! 軟弱な者には勤まらない!!」

勇人「いや、さっきの結婚するっての、どう考えてもただのその場しのぎの口実だろーが。んなハッタリで騙されるって、お前どんだけアホなんだよ」

ザスティン「……なん…だと………!?」


余程癪に障ったのか、額に青筋を浮かべるザスティン。
心なしかワナワナと震えている。


勇人「あ」


ふと、なにか閃いたように、手をポンッと叩きリトルバスターズを見やる勇人。
皆はキョトンと、軽く首を傾げた。
そして勇人はにこやかに、無駄に爽やかな笑顔で、


勇人「よし、ザスティンとやら。まず俺の弟子どもに勝ってみろ。そしたら相手してやるよ」


なんてことを、クイッと親指でリトルバスターズを指し、やたらと上から目線でエラそうに言い出した。
その言葉に「ええぇぇっ!?」と、理樹達が驚いている。


勇人「丁度これから、こいつらに始めての実戦をやらせるつもりだったしな。アンタ一人でコイツらに勝てもしないんなら、俺に勝つなんざ到底不可能だぜ?」

ザスティン「…………………」


ギロリと、ザスティンはリトルバスターズを睨み付ける。
いつのまにか、ザスティンではなく勇人が試す側になっているが、そんなことにザスティンは気づく様子はない。
そしてそんなやり取りを観て、


恭介「勇人のやつ、体よく俺達に厄介ごと押し付けやがったな………」

唯湖「そのようだな」


やれやれと肩を竦める。


ララ「ザスティンってデビルークNo.1って言われるほどの剣士だよ。そう簡単に勝てる相手じゃないけど………」


その言葉をララが発した瞬間、恭介は「なるほど」と納得した。
いくら封印されているとはいえ、勇人なら観ただけでも相手の力を計ることくらい出来るだろう。
なら、あのザスティンとかいう宇宙人の強さも大まかに把握しているはず。
そんな相手と戦わせようとしてるということは、少なくともリトルバスターズ全員でかかれば、勝てなくはない相手だということだ。
実力は、おそらく同等か、それ以上。
だが、けっして勝つのが不可能ではない程度の強さ。
そんな相手との実戦が、強くなるのに一番手っ取り早い修業。
無茶だが、勇人がよくやる修業法である。
大方、これも修業の一環なのだろう。


勇人「で、どうするよ? 勝つ自信がないなら、別に尻尾巻いて逃げ帰っても構わねぇぜ。当然ながら、ララの件に関しては手を引いてもらうが………」

ザスティン「…ふ……ふふ……ふふふ…ふはははははっ…………!」


誰が聞いても分かるほどにあからさまな挑発だが、コイツ本当に王家の親衛隊隊長を務めるほどの剣士なのか?と問いたくなるほどに、


ザスティン「良いだろう……なら先ずは貴様達の相手をしよう!」


ザスティンはアッサリと挑発に乗った。
勇人はグッとサムズアップで、とてもいい笑顔で「後は任せた!」と、アイコンタクトで恭介達に語った。
それに皆は「えー……」と、げんなりとしながらも、各々ADや刃輝を起動させて戦闘体勢を整える。


勇人に無理矢理押し付けられた、リトルバスターズの初の実戦が始まる。


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あきゅろす。
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