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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第251話 属性と系統





◆◆◆


《鳳凰学園‐生徒会室本部‐》



勇人「―――よーし、そんじゃあ今日の修業を始めるぞ」


本日の生徒会業務が終わり、生徒会室に全員が戻ってきたところで、勇人はリトルバスターズ+αに本日の修業をつける。
ちなみに、生徒会本部に所属している勇人とことり以外のメンバーはまだ仕事中である。


真人「ありゃ? 朝倉と土見はどうした?」

勇人「あいつらは別に生徒会役員じゃねぇからな、基本自主参加にしてある。純一はさくらに教えに貰いに行った。稟はたぶん悠希にだろうな」


生徒会でもリトルバスターズでもない彼等に、あまりこういった訓練を強制的に参加させるつもりはなく、来たいときに来ればいいと勇人は考えている。
あくまで頼む側だ、強制させるつもりはないし、何か思うところがあるなら、身近なやつに教えてもらった方がいいだろう。


恭介「で、今日は何をやるんだ? 例の水晶は使わないのか?」

勇人「ああ。今日はそんな身体を使ったことはしないからな、今日やるのは、これだ」


言って勇人は、机の上に10角の形をした奇妙な手のひら大の水晶と、水と一枚の葉っぱが入ったコップを置いた。


小毬「ほわぁ~、綺麗な水晶~」

鈴「こっちの水が入ったコップは何だ? 葉っぱが浮いてるぞ」

理樹「なんなんだろうね?」

勇人「まずは水晶の方だな。それに順番に両手で触れろ、この前の修業で身に付けた、気力や魔力を軽く込めてな」


その説明に、みんなは「誰からやる?」と話し合うが、


葉留佳「はいはーい! 私からやりますヨ!」


人一倍好奇心が強いであろう、葉留佳から始めるようだ。
水晶にそーっと手を出し、触れる葉留佳。
そして、修業で身に付けた"気力"を込める。
すると、


葉留佳「うわっ!? なんか光だした!!」


ポワッと、水晶が緑色に輝き出した。
そんな反応を出した葉留佳に、


勇人「なるほど、葉留佳は"風"か」


勇人は一人納得する。
そして次々と、皆が水晶に触れていく。
恭介は葉留佳と同じ緑色、鈴と真人は赤色、謙吾と古式は青色、ことりと小毬は白色、唯湖は黄色、クドは茶色、美魚は黒色、理樹は紫色に水晶が輝き出した。


勇人「恭介は"風"、鈴と真人は"火"、謙吾と古式は"水"、ことりと小毬は"光"、来ヶ谷は"雷"、クドは"土"、美魚は"闇"で、理樹は"空"か」

ことり「あの勇人くん…これはいったい………?」

勇人「これは、人の持つ"属性"を調べる魔法道具だ」


みんなが疑問の視線を向ける中、勇人は水晶を持ち出して説明をする。


勇人「属性のことは、もう魔法学の授業でも習ったよな?」

クド「確か、火・水・風・土・光・闇の6つと、属性に分類されない"無"があるんでしたっけ……?」

勇人「ま、一般的にはな。だがこの魔法道具は、風の系譜である雷や、水の系譜である氷といった属性をも調べることが可能でな、この魔法道具はお前らの生まれ持つ属性を調べる」

理樹「僕の"空"っていうのは?」

勇人「"空"は"時間"や"空間"、重力などを得意とする変わった属性でな。使えるやつはわりとにいるんだが、生まれ持つ属性…つまり一番得意とする属性では珍しいな」


そして次に、水と一枚の葉っぱが浮いてるコップを持ち出しす。


勇人「次はこれだ。さっきの水晶と同じやり方で、コップに触れてみろ」

美魚「今度のは何ですか?」

勇人「水見式と呼ばれる、人の生まれ持つ"系統"を調べる道具だ。ま、やってみ?」


言って、みんなはまた次々と交代して気力や魔力を込めていく。
すると、また人各々に違った反応を出していった。
理樹・鈴・謙吾・クド・ことりはコップの水が溢れだし、真人は水の色が変わり、小毬と古式は葉っぱが動いて、葉留佳は水の味が変わり、美魚はコップの水の中に小さな結晶体が幾つも出現し、恭介と唯湖は葉っぱが弾けとんだ。


勇人「ふむ。理樹・鈴・謙吾・クド・ことりが"強化系"、真人が"放出系"、小毬と古式が"操作系"、葉留佳が"変化系"、美魚が"具現化系"、恭介と来ヶ谷は"特質系"か」

唯湖「で、今度は何を調べたんだ?」

勇人「気力や魔力をどういうふうに使うのが得意なのかを、大まかに調べたのさ」


強化系は肉体や物体を強化する能力。
変化系は気力や魔力を別の性質に変えてしまう能力。
放出系は気力や魔力を飛ばす能力。
具現化系は気力や魔力を実体化させる能力。
操作系は気力や魔力で物質や生物を操る能力。
そして特質系は、この5つのカテゴリーに分類出来ないレアな能力だ。


勇人「これで皆の修業方針が、大まかにだが決められたな」

恭介「じゃあいよいよ、本格的な修業か?」

勇人「いや」


恭介や真人といった修業に力を入れるやつらは、ズルッと転けた。
コントか………。


勇人「こういう応用ばっか鍛えて、基礎が疎かになったら意味ねぇからな、しばらくは基礎練だ」

真人「んだよ、もっとこう血湧き筋肉が踊るような修業はやんねーのかよ!」

勇人「真人…どんな凄い技でも、まずは土台となる身体、つまりは筋肉がちゃんと出来てないと、技は中途半端になるんだ。だから地道な基礎トレが必要なんだぜ」

真人「なるほど……まずはよりいっそう筋肉を鍛えろってことだな!」


「筋肉筋肉~!!」と激しくその場で腕立て伏せをし始める真人を、バカを見る目で皆は観た。
単純にもほどがあるだろ………。


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あきゅろす。
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