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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第249話 神爪勇人VS間桐慎二





◆◆◆



綾子「………ていうかさぁ、何で外行って帰ってきただけなのに、こんな厄介事になってんの?」

勇人「何でだろうな、厄病神に好かれてるのかもな」


弦から指を放し、弓の調子を見る。


慎二「どう、悪あがきは終わったかい?」


鼻で笑うような慎二の声が聞こえる。
弓道衣を着込み、弓を手にした慎二が、取り巻きと思われる女子生徒達と目の前に立っていた。
だが見た感じ、準備運動をした様子はない。


勇人「準備運動‐ウォーミングアップ‐はしなくていいのか?」

慎二「僕が? ハッ、片目を瞑ったやつ相手に、本気なんて出すわけないだろ……いや、出す必要はないだろうね」


ケタケタと笑う慎二に同調し、周りの女子生徒達も可笑しそうに笑いだす。
そんな彼等に、勇人は鼻で笑って、


勇人「そうだな。お前が本気出す前に、俺の勝ちで決着だろうよ。ま、本気出そうが出すまいが、お前の相手程度、片目で十分だが」

慎二「ふんっ! 随分な自信だね。けど、どんな事をしようとお前が僕に勝てるわけないんだ。せいぜい、必死に悪あがきをするんだね」

勇人「いや、もういい。何時までも着替えに手間取っているお前を待ってたんだからな。ほら、早くするぞ」

慎二「っ!」


苛立たし気に俺を睨むと、慎二は射位に着いた。
矢を手にし、弦を弾く。
なるほど、確かに構えは様になっている。
矢羽から指が離れる。
放たれた矢はほぼ一直線に飛び、中心から二つ外側の白に的中した。
まぁ、今回は外したら負けというルールだ。
点数はない。


勇人「さて、と」


勇人は宣言通り、右目を塞ぐために、何処からともなく取り出した眼帯を右目に装着する。
そして左手で弓を持ち、意識を的に集中。
矢の末端にある筈を弦に番え、両拳を上に持ち上げた。
矢を構え、弦を強く引く。
矢羽から指を放す。
放たれた矢は、慎二の時同様、ほぼ一直線に飛んでいく。


勇人「ま、当然だな」


矢が刺さり止まる。
矢はど真ん中に命中した。


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あきゅろす。
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