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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第234話 Arms Device





◆◆◆


《水晶世界‐ホテルの一室‐》



真人「ぬぅおおおおおっ!!」



クワッと目を見開き、真人は全身から力を解放する。

すると一瞬身体が輝き、その光が消失すると、その身体には鎧が纏われていた。



真人「うおっ!? なんだこりゃあっ!!」

勇人「それが今の、お前の刃輝だ。しかし武器だけでなく、防具にもなれるのか」


今勇人は、恭介やことりや稟達に、彼等が手にした"魔法道具"について説明していた。


勇人「ことりと純一のエレメントについてはもう説明を受けただろうから省くが。恭介達の魔法道具は"刃輝"、稟の道具は"テスタメンツ"と呼ばれるものだ」


刃輝とは、"光"の力で"邪"を砕く武器で、その武器は、使用者に最も適した形で具現化される。

恭介は西洋剣、謙吾は日本刀、理樹は手甲、鈴は具足である。

無人島では手甲のような形状だった真人だが、今は鎧になっている。どういう基準かは刃輝にしか判らないが、今の真人には鎧が適している、ということである。

そして稟が持つ、切っ先の無い大剣"テスタメンツ"とは、基本はただの大剣だが、剣に組み込まれている"魔晶石"により、10の武器へと姿を変える。

使用者の"想像力"で"創造"する武器だ。


稟「なんか凄そうな武器だな」

勇人「実際凄いんだがな」


一通り説明を終えると、


葉留佳「うー、なんか理樹くん達だけズルくない? 凄そうな武器持って」

勇人「こればっかりはどうにもならんな。だがまぁ、何も用意してないわけじゃない」


葉留佳の文句に応じるように、勇人はポケットから黒いリストバンドを取り出した。

そしてそれを、エレメントや刃輝やテスタメンツを持っていない皆に手渡す。


美魚「これは……?」

勇人「それは俺が開発した"AD"……"Arms Device"というものだ」


それは、装備者の能力や資質に合わせて、最も相応しい武器を具現化する装置。

ようは刃輝と似たようなものである。


勇人「ADは、一度具現化させてしまえば、エレメントとかと同じように次からは呼び出すのは簡単になる。最初の、武器を具現化させるというのが、コツを掴むまでが少し難しいかもしれないが」


「まぁ、まずはやってみろよ」と、勇人の声で、みんなは武器を具現化しはじめる。

一番最初に出来たのは、来ヶ谷唯湖だった。

両手を前に突き出していた。その手のなかに、金色の粒子が集まっていく。

そして収束した粒子が、形を生んだ。

それは長刀。特別な装飾などされていない、身の丈程もある野太刀だった。

その遊びの無いデザインは、ただ刀の在るべき姿、"斬る"ことだけに重点を置いたような、そう感じさせる、無骨なデザインだった。

そんな長刀が、来ヶ谷唯湖の両手の中に収まった。

軽く一振りすれば、ヒュンと鋭い風切り音が発せられる。


唯湖「うむ、いい感じだ」

勇人「やっぱお前の才能は相当なものだな。最初の具現化は、少しは手こずるものなんだがな」

そして、来ヶ谷唯湖に続くように、多少時間を取りながらも、みんな武器を具現化していく。

古式みゆきは、和弓。西園美魚は、長杖銃。三枝葉留佳は、小太刀。神北小毬は、錫杖。能美クドリャフカは、



理樹「……ねぇ、クド。それって何?」

小毬「ほぇー、クーちゃんのおっきいねぇ……」


クドリャフカが具現化させたのは、何故か本人の丈よりも大きな鉄製のハンマーだった。

ゴルディオンハンマーか。



クド「わ、わふー。大きいのです……」


小柄なクドが、大きなハンマーを持ち上げてるその姿には、凄まじいギャップがあった。

だが、どう見ても相当な重さなのにも関わらず、クドリャフカが持つことができるということは、装備者には武器の重さはそれほど伝わってはいないようである。


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あきゅろす。
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