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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第233話 仮設立"機動六課"




◆◆◆


《アースラ‐演習室‐》



なのは「ちょっと休憩にしよっか」


勇人達が水晶世界で"授業"をしていたその頃、なのはとフェイトは、ついこの間"エレメント"という特殊な力をもったマジックアイテムを継いでしまったアリサとすずかの二人を、模擬戦を行って鍛えていた。


アリサ「あ……あんたら…キツすぎんのよ………………」

すずか「さすがだよね……」

フェイト「そうかな?」


息も絶え絶えのアリサとすずかと比べて、なのはとフェイトは息一つ乱していない。

純粋な身体能力では常人よりも遥かに高い数値を誇るすずかでも、先程まで行った模擬戦は、相当にキツかった。

伊達に管理局の鬼教官と呼ばれてないなぁと思ったが、間違ってもその言葉は口には出さなかった。


アリサ「あんたらとやってると、強くなってるかどうか分かんないわ……」

すずか「私達、瞬殺されてるもんね……」

なのは「ちゃんと強くなってるよ、二人とも」

フェイト「うん。まだ訓練を始めて一ヶ月も経ってないのに、それだけ戦えるんだから」

すずか「……本当にそうかな………?」


アリサとすずかの脳裏に、先日起きた事件の戦いが過る。

"七大罪"という組織に加入したプレシア・テスタロッサと戦って、管理局の魔導師である彼女達は、容易く全滅したのだ。

管理局のエースとまで謳われているなのはやフェイトですら容易に倒されたのだから、新人のアリサやすずかが気に病むことはないのだろうが、やはり気になってしまうのである。

なのは達の力になるために、管理局の嘱託魔導師となったアリサとすずかは、このままで大丈夫なのか?と、少し不安になってしまう。



アリサ(なんて、泣き言言ってられないんだけど……)


別にアリサは、なのはやフェイトのように、魔法の才能を持って生まれた訳ではない。

かといって、すずかのような特殊な種族というわけでもない。

優秀ではあるが、エレメントという特殊な力がなければ、ただの一般人だ。

そんな彼女が、つい最近戦う力を手に入れたからといって、容易になのはやフェイトのように強くなれるとは思っていない。

何故なら、アリサとすずかは知っている。

闇の書事件で、なのは達が特殊な環境で、自分達とは違う世界で生きているのを知り。

その世界で、いつも危険と隣り合わせで、毎日地道に修練を重ねていることを知っている。

天才と賞される彼女達ですら、毎日地道に修練を重ねて、今の強さに至ったのだ。

なのに、つい最近力を手にした自分が、彼女達に追い付くのに一々泣き言吐いてる時間などありはしないと、アリサは気合いを入れ直す。

すずかも同じ気持ちで、強い意志を持って、なのはとフェイトに向き直る。



アリサ「休憩終わり! 演習再開よ!!」

すずか「うん!」


急に気合い充分となった二人に、なのはとフェイトは目をパチクリとさせながらも、すぐにいつもの笑顔になり、演習を再開する。

この二人は伸びる。そう確信しながら………。


◆◆◆


《アースラ‐司令室‐》



司令室のモニターから、演習室の様子を見ているクロノとはやて。



クロノ「順調そうだな、彼女達は。あれなら直ぐに強くなる」

はやて「当然やろ、ウチらの親友なんやから」



それもそうかと、クロノは苦笑する。

が、そんな気の抜けた表情から一転、少し真面目な顔になり、はやてに一束のファイルを手渡した。

急に手渡されたそのファイルに目を通し、はやては目を見開いた。



はやて「これって………」

クロノ「ああ。以前起きた空港火災の時に君が言っていただろ、管理局の行動が遅すぎると。今回起きた件を重く捉える人もいてね、先程、上で正式に決まった」


「まだ"仮設立"だけどな」と、クロノは前置きする。



クロノ「八神はやて三等陸佐。君に、新たに設立したロストロギアの捜査と保守管理を主な任務とする部隊"機動六課"就任の要請が出た」


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