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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第226話 秘密って言われれば喋りたくなるやつっているよなぁ





◆◆◆


《水晶内部‐入口‐》




葉留佳「ほえー」

小毬「ふわあぁー」



あんぐりと口を開けて、周囲を見回す皆。

その理由は、先程まで生徒会室にいたはずなのに、今は何故か浜辺にいるからだ。



勇人「何やってんだ? こっちだ」



ポケーっとする皆を先導者するように、勇人は指差して前を歩く。

ここは水晶の内部世界。
異空間と化しており、この水晶内部の空間と外の現実空間では時間の流れが違ったり、この異空間内の空間を自由に設定出来たりと、短時間で修業するにはうってつけの場所なのだ。

だが、生徒会室で恭介の頼みを聞いた勇人は、取り敢えず今日は説明だけしようということで、今現在は芳乃さくらが入り込んでいるこの水晶の中へやって来たのだ。

戦う術を教えるのは、最初はてっきり恭介だけだと思っていたのだが、



恭介「人の話はちゃんと聞けよー? 俺は言ったぜ、ちゃんと"俺達"に教えてくれってな!」


なんてことを言ったのだ。

軽く殺意が沸いたが今更撤回するのも癪にさわるため、こうして皆を連れてきたのだった。

だが、それは結果的に良かったのかもしれない。

先ほどの生徒会室での一件を思いだし、勇人はそう思った。

理樹達が姿を現した時、勇人は全くその気配に気づけなかったのだ。

普段なら容易に気付いている。だが、気づけなかった。



勇人(こりゃあ、思ったよりも深刻だな………)


封印の影響が、自分が思っていたよりも強く働いていることに多少苛立ちながら、目的地へと足を運ぶ。




◆◆◆


《水晶内部‐ホテル‐》


謙吾「何でこんなところにホテルがあるんだ?」

勇人「そういう仕様だ」



海の小波の音が聞こえる浜辺を歩いた先にある、結構大きなホテル。

どこぞのリゾート地にありそうなホテルの中に入り、ホールと思われる場所で一旦止まる。



勇人「さて、何から説明したものか………」


設備の案内か、現在の島の状況か、あれこれ考える勇人に、能美クドリャフカは遠慮がちに手をあげた。



クド「あのー…一体今から何をするんでしょうか?」


その発言に、勇人は眉間にシワを寄せながら、恭介をジト目で見た。



勇人「お前、まさか連れてきといて何の説明もしてないのか?」

恭介「これからするさ!」


いい笑顔で爽やかにそう言った。

そんな恭介が皆に説明しだし、その間に勇人は朝倉純一を手招きして呼び出す。



純一「何だよ、勇人」

勇人「ああ。取り敢えずお前には伝えとこうと思ってな……芳乃さくらが今、このホテルで魔法の修業をしてる」

純一「さくらが?」

勇人「ああ……ま、詳しいことは本人に聞いてくれ。これ以上説明を増やすのが面倒だ」

純一「あ、そう……」


呆れたように見てくる純一の視線を、かったるい星人のお前が言うなと、勇人は睨んで返す。


◆◆◆



小毬「ほえぇ…そんなことがあったんだね」

クド「全然知らなかったのです……」

理樹「表向きは、そんな大きな事件になってないからね」



学園崩しのことを話した恭介。

表向きは、魔法のボウハツによる集団睡眠ということになってはいるが、実際は複数のテロリストや犯罪組織による襲撃だ。

説明はしたが、みんなあまりよく分かっていない様子である。

無人島の時も、ここにいる面子では来ヶ谷唯湖と白河ことり、棗鈴以外の女子は、みんな寝静まっていた。

それを急にテロリストだなんだとか言われても、正直よく分からないといっても仕方がない。



謙吾「このことは、戒厳令が敷かれてる。まぁ、言っても信じるやつはいないと思うが」

古式「鳳凰学園は色々と話題を呼ぶ学校ですから、そんなことが知られたら………」

唯湖「うむ。一部世間の風当たりが強いからな。あまりよろしくはないだろう」

勇人「ま、政府が厳重に隠蔽してるから、仮に言い触らしても世間にその情報が出回ることはねーよ。精々が噂や都市伝説みたいなもんだ」



その発言に、なにやらソワソワしてるやつがいるので、



勇人「言っとくが、下手に情報を言い触らせば政府に存在を消されるかもしれんから、やるなら命懸けでやれよ、三枝葉留佳」

葉留佳「え!? や、やだなぁ、ソンナコトシマセンヨ?」

真人「おい、なんだその棒読みは?」

理樹「疑問系で喋ってるしね………」


釘を刺しておく。

多分これで大丈夫……だと信じたい。



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あきゅろす。
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