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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第223話 静寂の紫水晶‐サイレント・アメジスト‐の少女





◆◆◆


《鳳凰学園高等部‐1年1組‐》



純一「………終わった」


中間テスト終了。

あれから一週間、休校が終わり学校が再び始まり、そして中間テストが始まった。

一週間休みを挟んだだけあって多少難しく作られていたが、勉強する期間は十分にあり、みんなそれなりに問題なくやり遂げたのだが、




純一「そして終わったああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

稟「終わった…終わってしまった………」

ハヤテ「中間テストとか素で忘れてましたよ……」

麻弓「補習が…なっちゃんの補習が待ってるのですよ………」

真人「俺の…俺の筋肉が………」


この者達はモノの見事に撃沈した。

純一が勇人に電話して、いつかのテストのようにみんなで集まって勉強会を開いて勉強したのだが、あまり意味を成さなかったようである。



シア「どうにかギリギリ大丈夫っぽいっす………」

キキョウ「ちゃんと勉強してれば解ける問題でしょ」

鈴「…………(チリン)」


全く問題ない者は、普段通り。

クラスにいる他の者達もみな似たように一喜一憂している。



勇人「全く、常日頃地道に勉学に励んでねーから、そうなるんだよ」

純一&稟『常に授業中寝てる奴に言われたくねーよっ!!』

理樹「でも勇人って赤点じゃないよね?」

勇人「自己採点するまでもなく全問解けた。ま、満点だろうな」

真人「それが納得いかねーんだよっ! 何で寝てばっかで勉強してねぇテメェが満点なんだよ!?」

勇人「俺が天才だからだ」

純一「腹立つっ!!?」



◆◆◆


《初音島商店街‐ぬいぐるみ屋‐》



「お嬢ちゃん、何か探し物かい?」



店長は、店に来てから棚に並んでるぬいぐるみを見ながらウロウロしている少女に、そう声をかけた。

同じ所を何度も見て回っているため、目当てのぬいぐるみが見当たらなかったのではないかと思ったからだ。


「店頭にないようなら、倉庫へ探しにいってあげるよ?」

「――――――――」


店長のその声に、少女は小さく口を開き、



「――――………を………………る」

「え? 何て言ったんだい?」


声が小さすぎて聞き取れず、店長はもう一度聞き返す。




「―――"りん"を……探してる………」



リコリスと同じ『静寂の紫水晶‐サイレント・アメジスト‐』の瞳をした少女は、小さくそう呟くと、ユラリと店から出ていった。









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