MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第220話 封印された魔神
◆◆◆
勇人「………なるほどな」
煙草を吹かしながら、自分が気絶している間の出来事を聴いた。
もう大体の情報は各々交換したらしく、魔法界側の情報に関しても既にセバスチャンが情報を纏めて秋葉達に情報を提供してくれていたらしく、ただ勇人が起きるのを待っていたのだ。
そして、そんな勇人を見てクロノは気づく。
クロノ「………勇人、今の君からは全く魔力が感じ取れないんだが?」
秋葉「魔力だけでなく、気力も感じられませんね……」
勇人「………あー……………」
吹かした煙草を灰皿に押し付けて鎮火し、
勇人「ユリア・ジーニアスの部下にやられた。多分、封印術の類いだ」
昏倒し、気絶した原因。
今の勇人は、魔法や能力といったものの大半を封じられている。
術法が全く使えないとか、気力と魔力が消失したというわけではないのだが、一度に使えるエネルギーの総量に制限が掛けられている。
使えたとしても、おそらく初級~下級程度の魔法だろう。
身体能力に変化がないのが幸いである。
志貴「大丈夫なのか?」
勇人「ま、別に怪我したとかってわけじゃねーしな」
クロノ「封印の解除は出来ないのか?」
勇人「……出来ないとは言わんが、時間がかかるな。何年かかることやら」
クロノ「そんなに掛かるのか!?」
勇人「軽く見積もっても2~3年ってとこか」
これでも早い方である。
並みの術者なら、まず自力で解除することも出来ないし、仮に出来たとしても、数十年は経過するだろう。
色々と人外の域にある魔神である彼だからこそ、数年で済むのだ。
逆に言えば、その魔神相手にそれだけの封印を施した相手も相当なものなのだが。
勇人「ま、自力で解除出来ない場合の宛はあるから、心配は無用だ」
それは、同じ人外の域にいる者に頼むという方法なのだが、
勇人(ま…なじみの奴が素直に俺の頼みを聴いてくれるかどうか分からんし、むしろ厄介な条件を突きつけられそうで、あんまり使いたくない方法なんだがな)
あるいは、
勇人(アレイスターの縄張りにいる《幻想殺し‐イマジンブレイカー‐》に頼むか?)
どれを選んでもある程度のリスクを負うことになる。
自力でどうにか出来るものなら、やはり自力で解決すべきかと、勇人は琥珀からコーヒーの御代わりを注いでもらいながら、心のなかで溜め息を吐きながら、そう決めた。
だが今はそれ以上に、
勇人(俺がこんなザマじゃあな、初音島の管理もままならん。早急に戦力が必要だな……)
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