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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第217話 事件の黒幕





◆◆◆



《鳳凰学園‐屋上‐》



臨也「いやー、本当色々とカオスだったよねぇ」



屋上のフェンスの上であぐらを掻いてる折原臨也は、今は誰もいない学園を、楽し気に見下ろしていた。




臨也「人間に神族に魔族、軍人やマフィアやテロリスト……これだけ入り乱れた集団が、一つの地で同時に事件を起こすなんて早々ないことだし」



そもそも世界の中でも厳重なセキュリティを誇る鳳凰学園に、気づかれずに侵入するのはほぼ不可能だ。



臨也「―――まぁ、そのセキュリティの情報をばら蒔いたのが俺なんだけどね」



ケラケラと笑う臨也は、クルリと後ろに振り返って、





臨也「その甲斐あってか、随分と面白いことになったと思わないかい、田端くん?」

田端「………やはり、お前が黒幕たったのか」



屋上の扉を開けてやって来た、学園一無口な男、田端は、感情が読み取りづらい無表情で臨也を一睨みする。

そんな田端の反応に、臨也は軽く微笑を浮かべた。




臨也「黒幕だなんて大袈裟だなぁ」

田端「……学園のセキュリティ情報を外部に提供して、狙ってあの事件を起こしたなら、十分黒幕と呼ぶに値すると思うがな」

臨也「いや、あそこまで入り乱れるとは俺も思わなかったよ。正直半信半疑だったんだけどねぇ……次元海賊だとか、魔法界の犯罪者とかが、この学園…いや、島を標的にしてるなんてさ」


臨也は「"居る"と思えば居るもんだね」と、若干嘲笑が混じったような笑顔を浮かべる。

そんな臨也に、田端は割りと本気で、



田端「お前…一体何がしたいんだ………?」


そう聞いた。

そんな田端に、臨也は、まるで全てを小馬鹿にするような笑顔で、言った。




臨也「俺はただ見たかっただけだよ、人外を相手に、人間がどう立ち向かうのかをね。俺は人間が好きだからさ」



そう言った臨也は、おもむろにフェンスの上に立ち上がって、フェンスの外側へ飛び降りた。

フェンスへ歩み寄り、下を覗く田端だったが、既に臨也の姿はなかった。




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