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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第208話 徳川和光





◆◆◆



悠希「どーすっかなぁ……マジで」


火、風、水、雷等々、所持してる魔法弾や鉛玉をいくら撃とうが、何を撃とうが跳ね返してくる帝に成す術もなく、溜め息混じりにぼやく悠希。

恐らく感覚的に、魔法の類いではなく超能力の類いだとは思うのだが、どんな能力なのかが全く判らない。

能力が何なのか分かれば、そこから対処法を見つけることも出来るのだが、悠希には検討もつかない。




悠希「……なぁ、お前ら、いったい何の目的でこんなことしてんだ?」



対処法が思い付かないから、とりあえず話し合いで事を解決出来ないかと、試しにやってみることにした。




帝「あ? 何だ急に」


悠希「いや、そーいや目的を知らねぇと思ってな」


帝「………………」



怪訝な顔をする帝だったが、特に隠すきもないのか、シレッと言った。




帝「知らねぇ」


悠希「……………………………は?」



思わず戦闘中に間抜けな顔を晒してしまう悠希。




悠希「知らねぇって、何だよそれ!?」


帝「知らねぇもんは知らねぇんだから、しゃーねーだろうが。俺はただ仕事で動いてるだけだし、上の連中が何企んでよーが知ったこっちゃねーよ」


悠希「……じゃあ、その仕事ってなんだよ?」


帝「………枯れない桜だ」


悠希「!!」


帝「この島の万年桜の基盤となってる、ここの枯れない桜を、上層部が御所望なんだよ」



何で枯れない桜を御所望なのか理由は知らないが、どーせ大したことじゃねーだろと、帝は吐き捨てた。












「なるほど………そういうことか」


悠希&帝『!?』




突然現れた声に、二人の視線がその人物に向けられる。



悠希「隊長!」



その男は、名を徳川和光といい、神城悠希の上司である。




帝「ロストナンバーズのNo.1か。まためんどくせぇのが出てきたな」



帝はその男のことを知っていたのか、突然現れた和光の存在には、特に驚いた様子もなく、ただ面倒くさ気に舌打ちをする。


そんな帝に、和光は平坦な声で、静かに言った。



和光「月臣の白い悪魔よ、早々に己の学園に戻るがいい」


帝「あぁ?」


和光「お前達の仕事は無意味に終わった。時期に連絡がいくだろう」


帝「……何言ってやがる、テメェ………」



和光の言っていることの意味が判らない帝は、眉間に皺を寄せながら、和光に詰め寄ろうとする。


だが、




和光「む?」

帝「あぁ?」

悠希「何だ!?」




突然現れた大きな気配に、三人は一斉に視線を空へ向けた。




◆◆◆



理樹「でも、よかったのかなぁ…僕達だけ逃げてきて……」


恭介「俺達があの場にいても、足手まといになるだけだ。それに悠希の上司とかいった本職の人が来たんだ。大丈夫だろ」


理樹「そうかもしれないけど………」



和光が来た後、稟達はその場を離れて、さくら、イヴ、ルルーシュに連れられながら、一先ず桜公園を出て、島で一番安全であろう勇人の家に移動している。


その道の途中で、




「御待ちしておりましたよー、皆さん」


皆さん『っ!?』



稟達の前に、下駄と帽子が特徴的な男、浦原喜助と出会した。

突然現れた男に虚を突かれる稟達だが、その男と一緒にいる人物に気づくと、軽く驚いてしまう。




純一「何で綾崎までいるんだよ!?」


ハヤテ「えーと、まぁ、色々ありましてね………」





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