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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第205話 遠野志貴VS遠野四季





◆◆◆



《鳳凰学園-旧校舎前-》




カッ!!



と、眩い青紫色の閃光が辺りを覆い、凄まじい轟音と共に、雷が地面から吹き出す。






アルクェイド「鬱陶しいわねっ!!」




その雷を跳んで回避し、爪で何度も迫り来るゴーレムを薙ぎ払いながら、アルクェイドは毒づく。


ただでさえ、無限に再生と増殖を繰り返すゴーレムを相手にするのも面倒だというのに、地面に仕掛けられた魔術トラップにも一々気を張らなければならず、それがさらにストレスを感じてしまうのだ。


本当なら自分が行って早々にロアを滅ぼしたかったが、もし己の手で殺してしまえば、ロアはまた数十年~数百年の時を越えて転生してしまう。


だが今回は、そんな厄介な能力を持つロアを完全に殺す力を持つ者がいるのだ。


もし今回の期を逃せば、またいつこんな機会が訪れるかは分からない。





アルクェイド「私の獲物を譲ってあげたんだから、殺しきらないと許さないんだから………!」






◆◆◆


《鳳凰学園旧校舎-廊下-》




そんな真祖の吸血姫の思いを向けられている男、遠野志貴は、





四季「―――――飲むか?」



対峙しているロアの転生体……遠野四季から缶珈琲を投げ渡されたが、特に捕ろうともせず、缶珈琲は床に音を経てて転がり落ちた。


そんな様子の志貴を特に気にしもせず、四季はもう一本持っている缶珈琲のプルタブを開けて、中に入っているであろうコーヒーをクィッと飲んだ。


瞬間、眉間にシワが寄せられる。





四季「一度試してみたかったんだが………………………………不味いな」



ふと、ただ立ち尽くしているだけの志貴を見て、四季は「飲まないのか?」と聴いてくるが、志貴はただ、四季を見ているだけで動く様子がない。


そんな志貴を見て「まぁ、いい」と目を伏せ、手元の缶珈琲に視線を落とし、ポツリと語り出す。





四季「……昔さ、お前みたいな友人が俺にもいたんだよ。そいつはなんていうか………そうだな、何も持っていなかったんだ。だから、何も求めていないように見えたんだろう」




なんというか、それはひどく孤高だ。


孤高というのは、孤独の別名。


だから、その男が気になって仕方がなかった。





四季「そうだ…俺はソイツが羨ましくもあった。憎いとすら感じた。秋葉がなついていく様も、俺に笑いかけてくる顔も、その慎ましい幸福感も。俺は脆い傍観を作って、無様に抱えようとして、守りきろうとして………」





……………見事にパンクした。





四季「………だが、ソイツとオマエが違うところはさ、オマエは何もかも忘れて何もかも手に入れてるってことだ!!」




生きることも!


秋葉も!


遠野シキという存在も!





四季「七年間ずっと待っていた、オマエから全てを奪う瞬間をなぁ!」




四季の手から紫電が発せられ、それを志貴目掛けて放射する。




志貴「!!」


四季「さぁ、あの頃みたいに遊ぼうぜ、志貴!!」




放たれた紫電が志貴の立っていた空間を襲い、廊下の床や壁が爆砕する。





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あきゅろす。
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