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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第189話 石川悟衛門VSユリア・ジーニアス





互いを睨んだまま静止する2人の間の空間が張り詰められていく。


辺りの空間が震動し、ビキッと、屋上の床に亀裂が入り………



―――2人は同時に駆け出した。





悟衛門「土遁 土龍弾!!」


両の手で印を結び、地面から泥で出来た龍の頭が姿を現し、その口から泥の弾丸がユリア目掛けて放たれる。



悟衛門「火遁火龍弾!!」


悟衛門は口から無数の炎弾を吐き出し、放たれた泥の弾丸にぶつけ、2つの性質を合わせた弾丸をユリアにぶつける。



忍術で出来た巨大な火と土の弾丸がユリアに被弾し爆炎が上がり、辺りに煙が巻き上がる。


普通に見ればどう考えても直撃だが、





ユリア「ククク……そんな子供騙しな幼稚な術で、私を倒せるわけないでしょう」


まるで軽く土埃でもかけられたかのように、衣服についた汚れを軽く払ってるユリアの姿が、煙の中から出てきた。





悟衛門「やはり、そう簡単にはいかんのぉ…今のでやられるようなら、魔法学校からやり直させてやろうと思ったが……」


ユリア「ククク………」




◆◆◆



《初音島-上空-》



勇人「……ユリア・ジーニアスか」



鳳凰学園に向かって飛んでいた勇人は、学園にいる魔法教師から念話-テレパティア-を受け取り、今学園で起きている闘争の詳細を知って、眉間にシワを寄せ溜め息を吐く。




勇人「まさかヴァルドール程の魔導師に乗り移ってたとはなぁ……」


完全に予想外。


魔連が誇る五賢帝伝説の1人。


その伝説の魔導師を殺害し、更には乗り移った魔導師もまた、魔連において伝説の魔導師だった。




セバスチャン「……そのユリア・ジーニアスとは、一体どんな方なのですか?」


勇人の後ろに付いてくるように飛んでいる、勇人の執事セバスチャン・ミカエリスは、勇人にそう聞いてみた。





勇人「元は魔連の四賢人の1人で、鳳凰学園学園長、石川悟衛門と同期の魔導師。そして、ヴァルドールの師匠だったらしい……」


セバスチャン「弟子にしてその師ありって訳ですか」


勇人「ま、な。魔連を抜けて犯罪者となって結構経つんだが、今日まで特に目立った動きは見せなかった。ま、何かあると見ていいだろうな」



ヴァルドールに乗り移ったユリア・ジーニアス。


アカシャの蛇と、滅却師-クインシー-による虚-ホロウ-の侵入。


更にはWLAや神魔連合。



様々な勢力が、世界で一つしかない初音島という一ヶ所に集まり、同時に争いが起きている。



これは果たして偶然なのか、何者かの意思によるものなのか、思案する勇人は飛行するスピードを上げて、迫り来る虚-ホロウ-を薙ぎ払いながら学園へ向かう。







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