MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第165話 不在
◆◆◆
《鳳凰学園高等部廊下》
明久「それにしても、もったいないよねー。朝倉くんも土見くんも、せっかく本選に残ったのに出場辞退するなんて」
雄二「まぁ、土見は自分の意思で参加したわけじゃねーしな。朝倉みたいに本選出場者を見て、勝ち目がないと判断して辞退するやつも結構いるみたいだ」
康太「……アレは勝てない」
球技大会が終わり、午後からある武闘会祭を観戦しようと、明久達は教室から出て廊下を歩く。
歩きながら、康太ことムッツリーニは本選のトーナメント表を取り出した。
秀吉「一回戦は……綾崎と剣儀の試合か」
明久「勇人は最後なんだ」
雄二「しっかし、こりゃ敗者復活戦に参加しなくてよかったぜ。何処と当たっても優勝は無理そうだ」
秀吉「まぁ、勇人が出とる時点で勝ち目はないのではないかのぅ?」
雄二「確かにな………」
康太「……優勝最有力候補」
明久「トトカルチョでも一番人気だしね」
なんてことを喋りながら歩いていたら、武闘会祭会場であるグラウンドに出る明久達。
既に観客は賑わっていて、学園の生徒、付近の住民、国外の御偉いさんなどが、処狭しに並んでいる。
◆◆◆
《鳳凰学園-グラウンド-》
まるで簡易的なコロシアムのようなものがグラウンドに設置されており、そこに勇人達武闘会本選参加者は一列に並んで観客席を仰ぎ見た。
その観客の中には、各国の役人や政府の将校等々、神王・魔王以外にも偉い人がたくさんいる。
無論言うまでもないことだが、この簡易的なコロシアムを設置したのは、神王・魔王の手によるものである。
勇人(……なんだ、事前に出場辞退するやつが結構いるってのは聞いたが、他にもいないやつがいる)
この本選に参加する者のリストを、先程審判から手渡された。
予選通過したときよりも、辞退したことにより人数や、敗者復活による参加者増加などで、出場者が代わってしまったりしたからである。
この場にいない本選出場者は、神城悠希、黒崎一護、アルクェイド・ブリュンスタッド、匿名希望の男、白蛇学園のイグナの5人。
他は全員この場に並んでいる。
勇人(アルクェイドは元々気紛れ屋っぽいから、好奇心で参加して飽きたってところだろうが……他の連中が居ないのが気にかかるな。やっぱ、何かが起ころうとしているのかねぇ)
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!