MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第158話 ゴーラ・モスカ
◆◆◆
《イタリア-ボンゴレ本部-》
雲雀がモスカを下した頃、此処イタリアのボンゴレ本部の地下水路では………。
「親方様!!!!」
親方様と呼ばれた、血塗れになって壁に凭れている男は、沢田綱吉の父“沢田家光”。
家光「笑え……このザマだ。俺としたことが、弾を急所をかすめた所でやっと………」
と、家光は自身の横で、ロープで捕らえている爺さんに目を向けて、
家光「コイツが偽物だと気づくとはな……」
なんて言った。
その捕らえている爺さんの容姿は、ボンゴレ9代目に酷似しており、一目見ただけでは偽物だとは分からないくらいにそっくりである。
「偽物!?」
「では、本物の9代目は何処へ?」
家光「部屋で1週間前の、9代目専用ジェット機のスケジュールを見つけた」
「……たしかその頃、9代目専用ジェット機はエンジン整備のためドッグに―――」
家光「そいつは違う……日本に飛んでいる」
「9代目が日本にっ!?」
家光「リング争奪戦をコントロールしようとするのならば、より間近で観戦しようとするのは当然のことだ」
「では9代目は、ザンザスを後継者にするために日本へ……?」
家光「チェルベッロ機関も9代目の手足だと考えれば、説明がつく」
「た……たしかに!」
「やはり9代目が黒幕だったのか……」
「親方様、どうなされます?」
部下達が家光に、今後の指示を仰ごうとするが、
偽物「ヒャハハハハハハッ!!」
今まで黙っていた偽物が、突然壊れたラジオのように笑い出した。
偽物「手遅れなんだよぉ!!」
家光「……何を言っている?」
偽物「お前らよぉ、ボンゴレが、軍が揉み消そうとした兵器を造ってたの知ってっか?」
「ヴァリアーに届けられた人型兵器のことかしら?」
偽物「そーだ、ゴーラ・モスカだ。なぜアレを戦後、軍が躍起になって揉み消したかは知らねーだろ?」
家光「………!?」
偽物「人道に反する兵器だからだ、アレは人の命を喰って動いてる!」
ラル「……何を言ってんだ?」
偽物「厳密には、ある特殊な人間からのみ採取される、炎の生命エネルギーを動力源としている……」
家光「……ま…まさか……」
偽物の発言に、家光は顔を蒼白させ、
家光「いかん…今すぐ雲のリング争奪戦を中止させるんだ!!」
だが、既に時は遅く……。
◆◆◆
《鳳凰学園-グラウンド-》
……雲のリング争奪戦は、熾烈を極めていた。
雲雀が倒したモスカが突如暴走し、その身に宿す火器で辺り一帯を攻撃し、焼き払う。
そこに修行を終えたツナが乱入し、暴走したモスカを死ぬ気の炎で真っ二つに叩っ切った。
真っ二つに割れた、そのモスカの中から、
一人の老人が、縛られた状態で倒れ出てきた。
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