MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜 第148話 逃げ込んだ場所 ◆◆◆ ガシャーン!!と、硝子のようなものが割れる音が、部屋に響き渡った。 ナギ「んん………?」 咲夜「……何の音や?」 騒音によって目が覚めた2人は、ベッドからムクリと上体を起こす。 ハヤテ「お嬢様、咲夜さん、どうなされましたか?」 ナギ達が寝ていた暗い部屋に、ハヤテが懐中電灯を手に部屋に入ってきた。 ハヤテもこの部屋に泊まっているが、執事業が忙しく、見回りもかねて、辺りを巡回していたのだ。 ナギ「なぁ、ハヤテ。今何か凄い音がしなかったか?」 眠い目を擦りながら訪ねるナギと咲夜に、ハヤテはにこやかに笑みを浮かべながら、 ハヤテ「気のせいじゃないですか? 僕、見回りしてましたけど、特に何か起きたわけでもないですし」 と言った。 ハヤテ「身体が冷えますよ、ベッドにお戻りください」 ナギ「うん………」 ナギ達がベッドに戻って再び眠りについてから、ハヤテは部屋を退室する。 そして「ふぅっ」と溜め息を吐いた。 ハヤテ「全く、物騒な人達ですねぇ」 先程侵入してきたWLAを撃退し、血にまみれて床に倒れているWLAの男達を見やりながら、 ハヤテ「貴殿方が誰か知りませんけど、お嬢様に手を出すのなら、容赦しませんよ」 一体何処に用意していたのか、以前ナギが拉致された(ハヤテのごとく!単行本四巻参照)時に使用した、首都警特機隊-ケルベロス-御用達の銃器を手に、廊下を静かに歩いていった。 ◆◆◆ 勇人「……どうだ、みんな無事か?」 セバスチャン「ええ、まぁ。勇人様のクラスメイトの方々が独自に撃退しに行っているようですので、城内に人的被害はありません」 城の中を駆けながら、侵入してきたWLAを撃退しながら、勇人は目を細めて窓の外を見やる。 勇人「城外に人的被害が出てるってことか?」 セバスチャン「まぁ、死者までは出ていませんが、急いだほうが宜しいのでは?」 勇人「言われるまでもねぇよ」 ◆◆◆ 恭介「一先ず、ここまでくれば、大丈夫だろ……」 息を切らしながら、洞窟のような場所に逃げ込んだ恭介達。 洞窟の外では、稟達を逃がすために、なのは達がWLAと戦っている。 八輔「ったく、なんなんだよ、いったい!?」 樹「多分、テロリストだろうね……。最近有名な『WLA』だろ。稟達を狙ってるらしいけど」 純一「……音夢達は大丈夫なのか?」 部屋から抜け出して、恭介達と遊ぼうとしていた純一達は、部屋に残っている女子達の身を危惧する。 アリサ「……多分、大丈夫よ」 すずか「うん。勇人さんがいるんだし……」 理樹「……確かに、勇人ならどうにかするだろうけど」 不安気な様をみせる少年達に対し、勇人やなのは達を知るアリサやすずか達はあんまり現状を不安がってはおらず、落ち着いた様子で息を整えていた。 準「……さっきから思ってたんだけど、アリサちゃんやすずかちゃん達は、なのはちゃん達のこと知ってたの?」 明久「魔法、だよね、アレ……詳しいことは分からないけど」 勇人やなのは達の事情を知る、アリサ達や恭介達は、色々と聞きた気なみんなの質問に押し黙ってしまう。 さて、どう説明しようかと、恭介達が考えていると、 純一「おい、何かあるぞ!」 この洞窟の奥を調べていた純一が、何かを発見する。 みんなは純一の声に、洞窟の奥へと進み、純一が発見した“何か”を見た。 秀吉「……何じゃ、コレは?」 純一が見つけた物、それは……。 妙な形の魔法陣が地面に刻まれた場所に、少し大きな剣が地面に突き刺さっていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |