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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第147話 神王と魔王





◆◆◆




「それにしても……デケェ城だな」




なのは達が戦い、稟達が外へ逃げている同時刻。



数十人のWLAが銃器を武装して、城内に侵入していた。





「ターゲットの部屋探すだけでも、一苦労だ」


「手分けして探すぞ」


「ああ」




この広い城内を隅から隅まで回るため、みなバラバラに散っていく。






◆◆◆




「……しかし本当に大きな城だな」



無人島に建つバカでかい城内の廊下を走りながら、WLAそう毒づく。


そんなWLAに、




「おや、何やら物騒な方達だねぇ」



と、1人の男性の声が聞こえてきた。


その男性に銃口を合わせ、視線を向ける。





フォーベジイ「勇人くんの使用人には見えないけど、そんな物騒な物を持って何処に向かっているんだい?」



その男性は、幾つも存在している内の1つの、魔界の王。



『魔王』フォーベジイ





「魔界に君臨する史上最強の大魔術師かっ!?」


「どうすんだよ?」


「どうするも何も、神王・魔王は抹殺するよう言われてんだろーが!」


「魔王だろーと関係ねぇ! 俺達にはアレがあるんだ!!」



そう言ってWLAは、腕に鉄のようなブレスレットを嵌める。


それは、なのは達と戦闘している者達と同じもの。





フォーベジイ「………ん?」



WLAがブレスレットを身に付けた直後、フォーベジイは異変に気づく。





フォーベジイ(……魔法が使えない?)



肉体に纏っていた魔力が突如霧散し、魔力が上手く練れなかった。





フォーベジイ「……AMFかい?」



フォーベジイはそう訪ねるが、WLAはその質問に一々答えず、銃器の引き金に指をかけて、





「おいおい、んなアブネーもん向けるもんじゃねーぜ?」




ガッ!!と、WLAの背後から突然現れた男に銃身を握られ、まるで飴細工のようにクシャリと握り潰された。




「だ、誰だっ!?」



手から銃器を棄てて、背後にいる男に視線を変える。




フォーベジイ「おや、シンちゃんも起きたのかい?」


ユーストマ「ああ、どーにも五月蝿くってよぉ」




その男は、神界を束ねる王。



『神王』ユーストマ





「神界最強の軍神っ!?」




2世界最強の男に挟まれて、WLAは震えた。


WLAが身に付けているブレスレットは、ブレスレットを中心にして一定の範囲にAMF-アンチ・マギリング・フィールド-を展開して、そのフィールドの範囲内では魔力の結合を解き、魔法を使えなくする物だ。


そのフィールドの範囲内で、魔力も無しに素手で鉄の銃器を握り潰した男に、WLAは恐怖に狂ったように、銃器からコンバットナイフに武器を持ち変えて、襲いかかった。




フォーベジイ「魔法を封じた程度で、ただ武装しただけの人族に、僕達を倒せると思ってるのかい?」




前と後ろ、前門の虎、後門の狼。



いや…………





前門の魔王、後門の神王。



そんな2人に襲いかかってくるWLAを眺めて、拳を作りながら神王は、





ユーストマ「……やれやれだぜ」




溜め息を吐きながら、相手を殴り飛ばした。






◆◆◆




なのは「みんな、大丈夫っ!?」



アリサとすずかを連れて逃げていた、なのは、フェイト、はやて、アルフ、リインフォース・ツヴァイの5人は途中で、同じくWLAから逃げている稟や純一達と遭遇した。


なのは達の格好や、今何が起きているのかとか、色々聞きたいことはあるのだろうが、今はそれを一から説明している暇はない。


そして一緒になって逃げて、今は城の裏庭らしき森に出ている。





「……貴様らか、王女や土見稟を連れて逃げているのは?」



突如聞こえてきた男の声に、なのは達はデバイスを構え、警戒しながら目をやる。






河道「『神にも悪魔にも凡人にもなれる男』土見稟、『神界の姫』リシアンサス、『神界の魔女』キキョウ、『魔界の姫』ネリネ、『魔界の天使』リコリス……そちらにいるこの五名を此方に引き渡してもらおうか」



拳銃を向けながら、このWLAの部隊長のようなポジションにいる男“河道”は、なのは達の後ろにいる稟達に視線を向けて、そう告げた。







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あきゅろす。
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