MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第137話 森の中の視線
◆◆◆
《浜辺》
バカ王達『う〜み〜〜!!』
まだ季節は春、4月の下旬。
さすがに海で泳ぐのは早いが、この島は割りと温帯にあるので季節のわりには比較的暖かい。
しかも両王が無駄に魔法を使って、ここら一帯は少し涼しげな真夏のような気温になっている。
というわけで、勇人達は水着に着替えて泳ぎにきたわけだが……。
勇人「この辺にパラソルでも立てとくか」
純一「そうだな」
いくら勇人の私有している無人島で人気が無いとはいえ、やっぱり関わり合いになりたくなく、他人の振りを決め込んで2人から距離を置いている。
なんか2人で仲良く追いかけっことかしているが、視界に入れないようにする。
稟「それにしても……」
稟は勇人に視線を向け、
稟「悠希も鍛えてるほうだけど、お前の体つきスゲェな」
と、感心するような声を上げた。
稟もそれなりに鍛えていて肉付きはいいほうだが、勇人は細身のくせして身はかなり引き締まっており、無駄な脂肪が全くついておらずムキムキである。
真人「ふっ…みんな中々、いい筋肉してるじゃねぇか」
理樹「……僕も鍛えたほうがいいかなぁ」
謙吾「まぁ、それなりに鍛えればいいんじゃないか? 無駄に鍛えすぎると、真人みたいな筋肉の塊になるぞ」
真人「へっ…よせよ、照れるじゃねーか」
リト「照れるとこあったか、今の言葉に……」
雄真「棗がいれば、絶対「コイツ馬鹿だ」ってツッコムだろーな」
なんて馬鹿なやり取りをしていると、ようやく着替え終わった女性陣がやって来て、
ことり「え、と……どうですか?」
それぞれのラバーズのもとにやって来た。
そしてそれぞれに男達の答えに、嬉しそうに笑う女性達。
翔子「……雄二、どう?」
雄二「ああ、似合うんじゃないか? 馬子にも衣装だあだだだだだだだだっ!?」
明久「ひ、秀吉、水着よく似合ってるね。可愛いよ……!!(ボタボタ)」
康太「…………!!(ボタボタ)」
秀吉「Σ何故お主達は鼻血を垂らしとるんじゃっ!?」
………まぁ、一部を除いて。
◆◆◆
勇人達がいる浜辺から少し離れた森の中で、
「奴等がターゲットの土見稟や王女達に、三千院家などの富豪の娘達か」
海で遊んでいる勇人達を遠目で眺めている者達がいた。
「ガキばっかだな、何で誰も殺すなり拐うなりしねーんだ?」
「神界の王と魔界の王、金持ち連中には凄腕の執事やボディーガードがいやがるんだ。容易じゃねぇだろ」
「それに何より、今はあの『魔神』がいるからねぇ。簡単にはいかないんじゃないかな」
「魔神ってーと、あの金髪の男ですよね、ウィラードさんのお知り合いですか?」
勇人に視線を向けて言った男…ウィラードは、軽く微笑を浮かべて、
ウィラード「まぁ、ちょっとね」
と、意味深に笑ってみせた。
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