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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第108話 野球…出来ねーよ





◆◆◆



《廊下》




恭介「バンドをしよう。バンド名は……リトルバスターズだ」



―――ズダンッ!!




放課後。


恭介のその発言に、理樹と真人は同時にひっくり返り、勇人と鈴はアホを見るような目をして、希は首を傾げる。




真人「待て、野球じゃなかったのか!?」


恭介「え? そうだっけか?」


勇人「そうだ」


恭介「あぁ…悪い。そうだったな、野球だ。今読んでた漫画がバンドものだったから感化されちまったぜ」


鈴「お前、何でもいいんだろ」


恭介「んなこたねーよ、野球だよ、安心しろ、鈴」


その頭を恭介は撫でるが、鈴は鬱陶しいとばかりに顔をブルブルと振るった。




恭介「……で、やっぱ謙吾はいないのか」


勇人「ま、部活があるからな。俺もだけど……」


恭介「まぁいい。その内アイツも分かってくれるさ」



何をだよ?と目を合わせる理樹達を残して、恭介は廊下を歩いていく。




恭介「ほら、お前ら、行くぞっ」



そう振り返りもせず、促した。




理樹「何処に?」


恭介「部室」





◆◆◆



《野球部部室》




希「……凄い散らかってる」


恭介「一応、今年出来上がったばかりで全員一年生の硬式野球部があるらしいんだが、軟式野球部は何やらゴタゴタがあったそうで、新入部員がいないらしい。で、連中が留守の期間だけ使わしてもらうというわけだ」


真人「早い話が、乗っ取るってわけだな」


勇人「ま、俺が会長権限で一時的に使えるようにした。その内新しい部室を作るから、それまでの間はな」


理樹「部室って作れるの?」


勇人「俺が作らせる、学園長の金で」


理樹&真人((また脅迫か……))


恭介「とりあえず掃除でもして、チーム結成祝いだ」




◆◆◆




勇人「……こんなもんか」


恭介「ま、いいだろう」



わりかし綺麗になった部室を見渡して、一息つく。




真人「ところで、人が減ってないか?」


理樹「ああ、鈴なら、僕に雑巾とモップ渡して帰ったけど」


真人「Σなんだとおぉぉぉっ!? お前、なんで止めねーんだよっ、5人で野球が出来るかよっ!!」


勇人「いや5人でも出来ねぇだろ……つーか、鈴と謙吾がいても足りねーよ」


真人「どうすんだよ、恭介?」


恭介「ふん…俺を見くびるな………」


真人「何だよ、流石だな。打つ手があんのか」


恭介「5人でやる」


理樹&真人「「えー」」


勇人「言うと思ったぜ」





◆◆◆



《グラウンド》




そして何故か延々とノックを受けるハメに。


時刻は既に6時。


空は薄暗い夕闇である。





勇人「希、やり方分かるか?」


希「…………」



恭介がノックした球を、希は難なくキャッチした。




勇人「うむ、問題無しだな」


理樹「いや、でもいつの間にか真人までいなくなったんだけど」


理樹の項垂れるような声に、ノックを終えて勇人達のところにまで来た恭介は、不敵に笑い、





恭介「俺を見くびるな…4人でやる」


理樹「えー」


勇人「……もう好きにしろよ」




流石に呆れ果てて、勇人は希を連れて家に帰宅することにした。


そして勇人は心の中で、


すまんな理樹………。



と、口には出さずに詫びた。






◆◆◆



《神爪家・リビング》




香澄「……それで、こんな遅くまで野球やってた…って、バッカじゃないの?」


勇人「うるせー」



今日あった出来事を話ながら、セバスチャンと頼子が作った夕飯を食べている勇人に、香澄達は呆れた視線を向けた。




アリシア「そもそも、何で野球なの?」



と、当たり前の疑問を聞いてくるが、




勇人「恭介の思いつきなんて知るかよ」



あの男の思考回路からは、本当にワケの分からないことしか出てきてこない。





勇人「ま、多分最近読んだ漫画とかの影響だろーよ」


C.C.「なんだ、ルルーシュと似たような奴じゃないか」


ルルーシュ「うるさい」






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