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MAGI☆NIGHT〜Making Good Relations,OK?〜
第101話 やって来た迷い猫





イメージOP第4期
『センチメンタル』





◆◆◆




《桜公園》





勇人「………何なんだ、この状況は」




眉間に皺を寄せて頭を抱えながら、深々と溜め息を吐く勇人。



何故なら―――――

























「ふぇ〜〜〜……………」




ネコ耳にメイド服という、それはもう萌え心を撃ち貫く美少女が、勇人の胸で泣いていたからだ。






◆◆◆



《神爪家》




一先ずネコ耳メイド美少女を家へ連れて帰る勇人。



部屋に連れていってソファーにでも座ってじっくり話そうかと思ったが、少女は勇人の服の裾を掴んだまま離さない。仕方なしに、このまま玄関で立ったままでいる。




武闘会祭予選が終わり、桜並木を歩き家へ帰る途中に妙な声が聞こえて桜公園に立ち寄ったら、このネコ耳メイドと遭遇したのだ。



近所の奥様やらガキどもに虐められていたようだが、まぁ、こんな格好で出歩いてたら無理もないかもしれない。


商店街連中なら素で馴染みそうだが………。



そんなガキや奥様やらを脅迫で黙らせて、ここまでやって来た。






「…………」




勇人に用があるのか、出会ってからずっと何か言いたげな目をしていたが一向に喋る気配がなく、勇人は軽く息を吐きながら、






勇人「俺は勇人、神爪勇人だ。アンタの名は?」




取り敢えず自己紹介から始めてみた。




「え…………?」




何かしら意外だったらしく、ネコ耳メイドが目を見張る。




「あ、あの……私、私は………………………………」





数秒の間。




そして、彼女は言った。





「私は……頼子、です。鷺澤頼子」


勇人「フム…………」




『鷺澤』



この名字に、勇人は覚えがあった。



この島にやって来た時に、島の住民達の存在は全て記憶していた。



鷺澤は、水越と同じく家柄のいいとこのはずだ。



しかし…………





勇人(あの家に“頼子”なんて娘がいたっけか……?。確か“美咲”っつー1人娘はいた筈だが………)



頼子「あ、あの、何か……?」




勇人の反応に、叱られたように首を竦める頼子。




勇人「いや、何でもねぇよ」




しっかしまぁ、と勇人は頼子の頭に付いているネコ耳を凝視する。



明らかにカチューシャのように装着する類いの物ではなく、頭から直に生えていた。




勇人「(微かに枯れない桜の魔力も感じる。また訳ありか何かか……)……ま、さっきみたいな目に遭うのが嫌なら、車で家まで送ってくが?」


頼子「あ、あのぅ………」



弱気に呟くと、取り敢えず肉球は付いていないらしい手が、勇人の服を掴んでいる手に力を入れた。


一々小動物っぽい反応。あ、猫か。





頼子「あ、あのっ……。わ、私、その、い、家が………」


勇人「………家が?」



何となく先が読めた事態を予想しつつ先を促す。





頼子「家が……ないんです」


勇人「………やれやれ」




家はバカみたいにデカいし、既に何人も住んでいるから住人が一人増えても全く問題はない。


しかも頼子は、すがるような眼で勇人を見ている。





勇人「ここに住むか?」




こうして本日、神爪家に新たな住人が増えた。




まぁ、幽霊やら悪魔やら使い魔やら人造魔導師やら人工生命体やら生体兵器やら死徒の吸血鬼やら不老不死の魔女やら元悪虐皇帝やらが住んでる家に、ネコ耳メイドが一人加わったところで別に何か大きな変化が起こるわけではないだろう。



まともな一般人は一人もいないわけだし。








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あきゅろす。
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