熱い、湯
「うぁっ……!」
バシ、と甲高い音を上げてルークの手から木刀が弾け飛んだ。
「握りが甘いぞルーク」
「はいっ!有り難うございました!!」
まだまだだなと笑うヴァンを見てルークは頬を染めた。
「師匠………あの、えっと………」
「どうかしたのか?言って御覧なさい」
「良いんですか?」
「ああ」と頷きながらヴァンはもじもじと可愛いらしくねだるルークを見た。
己が尋ねた当初はツンツンとしていて扱いづらかったものだ。
他の誰にも心を許さないルークを懐柔していくのは難しくなかった。
元々、心を許す相手がいなかっただけなのだ。
手を差し延べれば直ぐに飛び付いて来たことを思うと頬が緩む。
「………一緒に……」
「一緒に、何だ?」
「……お風呂、入りませんか………?」
驚いて少し固まりかけたが、可愛いらしいお願いだった。
「……嫌、ですか?」
「嫌なわけ無いだろう。さぁ行こうか」
「はいっ!」
嬉しそうに腕を組むルークにヴァンは微笑んだ。
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ヴァンルクでした。
お風呂って良いですよね!
気付けばマイナーに走っている自分がいる(笑)
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