盲目の愛 「好きです。父上………」 公爵―――クリムゾンは吐息と共に吐き出された言葉に胸を痛めた。 「俺が17歳で死ぬとしても、俺は父上が………!」 「止めろ……!」 それ以上聞いてしまったら、この胸に押さえている気持ちを抑えられなくなる。 分かっている。分かっているからこそ、聞いてはならない。 この子はアクゼリュスで死ぬ。その運命は決して変わりはしない。世界の為の贄。 「…………少し考える時間をくれ」 「………父上」 悲しみに震えた目は痛ましく細められ涙を溜めている。 抱きしめたい衝動に駆られたが、思い留まる。 「………早く行け!」 声を荒げルークを無理矢理部屋から出したが、胸の思いは消しきれなかった。 嗚呼。何故、 「………何故、あの子が贄なのだ………!」 その呟きは胸に堕ちた。 ------------------ クリムゾンの戸惑いと躊躇い。 ルークが好きだけど社会的立場から素直に慣れない。 みたいな。 どうでしょう? クリムゾン頑張れ! |