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-惟神の道--
日本神話の根拠



日本の神話は、遠い日本人の祖先にあたる神々の物語で、その源は「古事記」や「日本書紀」の冒頭に記述されている天皇の祖神たちの物語の基本です。

「古事記」は、日本に現存する最古の歴史書として知られています。「古事記」が書かれた以前に、すでに「帝紀」や「本辞」がありましたが、いずれも事実と相違するところが多かったのです。そこで天武天皇(在位673-686:以下、天皇名の下の西暦年数字は在位を示します)は、今のうちに、その誤りを正しておかないと、のちに、本当の精神が失われてしまうおそれがあるとして、まちがいを改め、正しいものを後世に伝えようと意図しました。

そのころ、天皇の側近に稗田阿礼(ひえだのあれ)という人がいましたが、この女性はすぐれた記憶力の持ち主として知られていました。
そこで天皇は、阿礼に命じて「帝紀」や「本辞」を読ませ、これを暗記させたのです。その後、二、三十年を経て、元明(げんめい)天皇(707-715)の代になると、阿礼も老いてきたので、天皇は、せっかくこれまで覚えてきたものを、このまま終わらせてしまうことを惜しみ、阿礼の暗記したものを、太安万侶(おおのやすまろ)という学者に聞かせ、これを書き残すように命じたのです。

そしてまとめられたのが「古事記」三巻です。完成したのは和銅五年(712)のことです。

神話に関する部分は、その上巻の大部分を占めています。つまり、神話は「古事記」の三分の一を占めています。天地開闢(てんちかいびゃく)から始まって、鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)に至るまでを語っている主要な部分がそれです。

主な内容は、高天原(たかまがはら)で、日本の神話にいちばん初めに登場する天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)以下三神の誕生から始まっています。
つづいてイザナギ、イザナミノミコトによる大八洲(おおやしま)の国生みの話しが語られます。そしてその国土を経営する神々を生んだほか、イザナギノミコトの禊(みそぎ)によって、天照大神、月読命(つきよみのみこと)、スサノオノミコトなどを出現させた話し、天照大神を中心とした天の岩戸物語、八岐大蛇退治の話し、天孫降臨、そして大綿津見神(おおわたつみのかみ)の住む竜宮の神話までの壮大な神々の事蹟・ストーリが記されているのです。

この神話の中には、自然や農業神話、英雄神話、仙境神話など、多くの神々たちの話しが含まれます。

なお、中巻には神武(じんむ)天皇から応神(おうじん)天皇まで、下巻は仁徳天皇から推古天皇までの事蹟が記されています。



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