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The.Last.Days
大灯台へ
日のにじむ山々と海峡を
背にして…帆走するので
あった。

やがて…ロシーターさんが
「少し港湾岸付近に寄せて!海原を帆走します。」

エメラルドブルーの大海
を緩やかに船はゆくのであった。

裕美子は普段見られない景色を眺めてます。

やがて突き出た大陸へ視界が拓けてきます。

マリーチィーさんは眺めながらいいます。

「右舷の前方を見てごらん?!」

裕美子はしみじみと

「すご〜ぃ!!スゴく?
海に突き出た島の高台
あの先の高い塔みたいな
のは?なんですか!?」

ロシーターさんが・・・・・

「大灯台ですよ。大理石
と石灰岩で造られています。」
「灯台は闇夜の海で船が
暗礁に乗り上げたりや迷わないための灯りなのです」

「高さは約120メートルぐらいはありますよ!」


マリーチィーさんは続けて教えてくれました。

「三階建てで、基盤の
一辺はたぶん30メートル
ぐらいなんですよね。
1階は角錐台、2階は
八角柱形、3階は円筒形
なんです。

見たらわかるでしょ!」

裕美子はうなずいた

「うん、かなり壮大だよね
!いいもの見たなぁ〜」

マリーチィさんは
「残念ながら‥
この大灯台はいずれ大地震で倒壊して地中海に
その姿を没し去ってしまうのですよ。」

「裕美子さんの時代にはもうないのですよ。

永遠なんて産物はないかもしれないね。」

青い澄んだ海と雲が流れる空ザザザァァァァザパァァン〜♪と帆船は帆走する



古来から果てしない無限の大海原に夢を求めて数多くの人たちが旅立っていった。
儚い夢を追う無法者と罵られようと‥海をさすらう
人は海を呼ぶ♪海は人を呼ぶ♪
自分たちの海に、はためく旗を掲げて明日のない‥
自由という大海原へ夢を
掲げて旅立ったのです。

よく人生は航海に例えられる、世の中には自分の航海図をしっかり見ながら航海している人もいる
そうでない人もいるが‥
それはそれなりに楽しければ自由であればいいのかもしれない‥。


裕美子もいま、自由
の海に飛び込んで航海の途中であった。
そして大灯台の灯りが
照らす人生という大海を
いずれ渡るであろう。





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あきゅろす。
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