The.Last.Days
暁の終わり頃
夜空には満月の月明かりが輝いてる静けさの海
まだ空と海との境目が
ハッキリしない暁(あかつき）の終わり頃…。
裕美子は船首の甲板
にて潮風を髪に浴びて心地よい静かな海をぼーっと
ただ眺めていたのです。
「ホントに！気持ちが
よい風だなぁ！
あっ…イルカがいるっ！」
船長のアルさんが言います
「イルカは、われわれ船乗りたちの海の水先案内係りですよ！」
裕美子は
「ふーん、そうなんだぁ
案内してくれてるのかなぁ！」
夜がほのぼのと明け夜空
がほのかに明るんできて曙色(ｱｹﾎﾞﾉｲﾛ）に東雲が染まる
マリーチィーさんが…
「夜がハッキリと明けたら！
近くに小島があるから♪
少しよっていこう！」
「普段は…濃霧に隠された！
あまり見えないようにしているマーメイドの島だよ！
そこで水と食糧を調達をしていこう。」
「裕美子さん…綺麗
な歌声が聞けるよ♪」
裕美子がほのかに明るくなる水平線を眺めながらマリーチィーさんの方を向いてから
「マーメイドの島ですか？何か不思議な感じがするね！」
空と海の世界は、それは
それは神秘的な景色なのでした…。
メインマストの高い展望台の場所から眺める景色は
素晴らしく雅やかでした！
聞こえなかった音が耳に
届く。
空の高いところでこすれる仲間を呼ぶ鳥の声。
気づかなかった色彩に見とれる、刻々と変化していく空の景色が素晴らしく
あかね色から変化する染め上がる流れゆく雲
まさに大自然の神秘です。
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