[携帯モード] [URL送信]

The.Last.Days
赤い月の夜(2)
サーシェさんが云います。
「今夜は赤い月≠セから…夜明けまでには…
大陸から出ないといけません!」

裕美子はしずんだ顔で
「……?!」「赤い月?!」

サーシェさんが一言だけ

「いやな赤いにじむような月の夜が…やってきます」
と元気なく話しました。


そしてサーシェさんが
何やらネックレスらしき
モノを裕美子に渡してくれた。

「この大陸に来て居たと
いう証明なんですよ!

それを持っているなら
きっと…いつか私たちと
繋がる事ができるから!

大切にしてくださいねっ
裕美子さん!」


裕美子は手にとって
キレイだなぁ…と眺める

「深い緑色した結晶の石
…なんてキレイなんだろう!」

それは六角形柱状の半透明な緑色な石の結晶でした

エメラルドみたいな宝石の煌めき…

サーシェさんが云います

「来るときに拾った石と
共鳴するのですよ!

いつか、それらの使い方
がわかる日が来ますから!」

裕美子は手に包んで
眺めているようです。

「いつか…なんですね!
ありがとう、大切にする!」

とネックレスを首にかけて
石を手で握りしめていました。

サーシェさんが
「さぁ、部屋を出ましょう!」

裕美子はうなずき
「はい、サーシェさん」


そうして2人はクリスタル状の建造物はあとにして
出ていきます。

サーシェさん
「海岸線に沿って向かいますね!」

裕美子を乗せた飛行艇は緩やかに動き始めます。
裕美子が外をぼんやりと眺めている。

「セコイヤの樹の林だね!川も流れている!」

少し古びた建築物が疎らにあります。

高層建築とは言えないけど
レンガみたいな白い加工した石を組み合わせたモノでした。

サーシェさん話します
「裕美子さん!
ここのは旧いタイプなんですよ!」

辺りには畑らしきものがあります。
周辺は高い山々で囲まれた盆地らしき感じでした。

巨大な岩山もあるけど、
そこは緑豊かな大地です。

裕美子…眺めて
「畑みたいな場所に何人
か人がいますよ?」
「戦争が起こっているのを知らないのかなぁ?」

サーシェさんは見てから
「ええ、たぶん、知らない
あの人たちは農作物を作ってるんですよ!
裕美子さん!」
と教えてくれたのでした。

山々を谷間を抜けてゆく
飛行艇が、木々が茂る場所で地上に降りて一旦停止をしたのでした。

サーシェさんは裕美子に教えてくれます。

「大陸の南の方角で何かしら閃光らしき光りや煙が
上がっているわね!」

「外にでて大地の響きを
感じるから出てみて!」


裕美子はおそるおそる大地に足をつけた。

「あっ、うん、感じる!
わずかな揺れが…する!」

サーシェさんが・・・・・
「たぶん…兵器の炸裂するときの衝撃波が空間や
大地に微かに伝わってくるのね!
山々や木々がおかしいわね?!」

裕美子は辺りをキョロキョロとして眺めたり耳
を傾けたりしていました。
「来るときは鳥の囀(さえず)りが聞こえる豊かな
自然の場所だったのに…

今は小鳥達のさえずりが
聞こえない…ね?!」


裕美子は高い山々と
木々の隙間からのぞかせる空をぼんやりと見上げます
「雲が…少しだけへんだなぁ!」
と呟く。

サーシェさんが云います
「そうね、少しだけ違うわね!」

裕美子は肌で少し違和感を感じてました。

空を眺めて、サーシェさんは
「さぁ!行きましょう!」


また飛行艇に2人は搭乗して先へゆくのでした。

どのくらい山や木々や谷や川を抜けて走ったのでしょうか…?

ようやく開けた海岸線に
沿いに入ってきました。






5/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!