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The.Last.Days
後ろ姿

裕美子は手をふって
いるが…

やがて…次第にだんだんと
マリーチィーさんの歩く
後ろ姿も小さくなってくのであった。


裕美子は瞳に涙を溜めて空からいつ迄も地上を眺めていただけであった。


裕美子を乗せた飛行艇は機影を隠して雲の間に
入ったり出たりしながら…飛ぶのであった。

ぼーっと空を眺めている
裕美子の見つめる目に
「あれは…円盤タイプの
物体が沢山飛んでいる?」

サーシェさんが云います。
「裕美子さんの時代
で戦闘機みたいなモノですね!」

「文明の発展のために…
私たちや、この星にきた
到来者が教えた技術を
争いのために使っているのが残念ね!」
と静かに呟く。

裕美子を乗せた
飛行艇は飛びつづけている
そのまま果てしない空を
行くのでした。

サーシェさんが裕美子に云います。
「一旦、私の住まいに
寄ってから北の砂浜へ
向かいますね!」


裕美子はうなずき
「帆船が停泊していた、
あの砂浜なんですか?」


サーシェさんは優しく
「ええ、大陸の都市部
付近を飛行するのは
危険なの…戦火が烈しく
なる気配だから!」

「だから市街地のある
地域を外して低空を行きますね!」


裕美子を乗せた
ホバークラフトみたいな

飛行艇からは雪化粧をした山脈や蛇行する川や平野を通りすぎてゆくのでした。

裕美子は呟くのです。
「マリーチィーさん達は
大丈夫かなぁ?」

サーシェさんが言います

「ええ、大丈夫よ!
でも…これから先は
私にも分からないわ!」

「もう…あちこちで王族
の人間同士の争いが始まっているはずなのよ!」

「争いは悲しいことよね!」
と静かに語ります。





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あきゅろす。
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