The.Last.Days
島の伝説:3
波間にプカプカと漂う黒い木箱....
老船頭の命令でともかく
その箱をみんなで船に引き上げてみることにしたのです。
それから、その箱は屈強な海人の若者たちの振るう手斧によって頑丈な一部が無惨にも切り破られた。
恐怖と好奇心に燃えた十二人の瞳が…
一斉に箱の中に注がれました…と同時に 皆一様に異様なうめき声をあげて
さすがの海の人である十二人達もタジタジと後ろへと退ったものです。
荒海で鍛え上げた彼らの肝を、こんなにも驚かせたものは 一体何だったのでしょうか?
ぽっかりと開いた木箱を破壊した孔(穴)からは
なんと!白骨化した人間の不気味な顔がのぞいて見えたのです。
しかもその顔の部分は、もうすっかりと抜けて落ちたとはいえ‥
それはフサフサとした金色の髪がまとわりつき
その上には…そのまわりには…まぁ何という名の宝石でしょうか?
蒼いお空に高く燦然と輝く真っ赤な太陽のように炎のような赤く綺麗に光る石や
この海の青さよりも青く澄んだ石などがキラキラと光り輝く不思議な石をいっぱいにちりばめた黄金の冠が
真夏の太陽の光りを受けて燦然と輝いているのですから…
それは それは まばゆい輝きだったそうな。
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