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The.Last.Days
イニシエの夜の闇
どのくらい時間が経過したのか定かではありませんが

マリーチィーさんは
「今夜、泊まる宿舎に
向かいましょうか‥?!」
「少しばかり歩いたら‥
宿舎がありますからねっ!
さぁ、行きましょう。」
と誘うのでした。


サーシェさんが
「裕美子さん!
そうしましょう!」

すでに夜更けになっていた
夜なので夜盗や猛獣に
襲われる危険があった。

マリーチィさんは
「よいしょ!さぁ裕美子さん、行きましょう!」

サーシェさんは
「用心のために弓と矢を
持って行きましょう!」

弓を肩にかけ、3本の矢をもって出たのであった。


この時代の庶民の住居区
はは灯りも乏しく

夜になれば真の闇が訪れるのでした。


サーシェさんがいいます
「裕美子さん‥
くっついて歩きましょうか!」
手を握って歩きます。


サーシェさんは夜の闇でも‥ハッキリと辺りが見えるらしい。

風が吹きすさぶ夜の闇
木々を揺らす、建物の間
を抜けていく微かに音が


裕美子は
「海から吹き付ける、風の音が笛の音色みたい?!」
裕美子は女性ですから、ちょっぴり怖かったようでありました。


その闇への恐怖、人々は
闇に潜む何かに恐れて
おののいていたはずです。

マリーチィさんも
「‥‥ん〜」
「夜空はきれいやなぁ」


通り道の途中で得体の
しれない悪寒を少しは
感じたようであったが‥
さらに歩いてゆくのであった。


今宵泊まる宿舎の手前に
ある‥巨大な石を精巧に
組み合わせた門があった。
一枚岩の巨石建造物なのである。

その門の前に至る‥
ちょうど手前にさしかかった‥
マリーチィさんやサーシェたちや裕美子の一同


マリーチィさんは何かしらの気配を感じたのか‥
立ち止まった。


そこには気配が渦巻いて
いるようである‥異様な

「ん?あれは?」

ふと、門の上に、ぼうっ〜と光りが浮かび出た‥。


マリーチィさんは
「ん〜あれは?月の光り
ではないなぁ!はて?」


ちょうど‥この日の月は
三日月で遥かな海の水平線のすぐ上に輝いていた。


それは‥真っ青な怪光だった。

キキキキッ〜キキキッという
ネズミが鳴くような声が

夜の闇から聞こえてきた。

マリーチィさんが
「いったいなんやぁ?
木々が騒めきよるなぁ!」

木々の葉っぱの擦れる音
に混じって、どこからともなく・・

木々の葉の擦れる音

ザワザワ!ザワザワ!ザワザワ!
ザワザワ!ザワザワ!ザワザワ!
騒々しい・葉の音である

ザワザワ!ザワザワ!ザワザワ!

キキキキッ〜キキキッという
ネズミが鳴くような声が
聞こえた、と思うと‥


それが不気味な笑い声に変わったのだった。


ヒヒヒヒヒヒヒ〜ッ♪ケケケケケ〜ッ♪
ヒヒヒヒヒヒヒ〜ッ♪ケケケケケ〜ッ♪

ザワザワ!ザワザワ!

マリーチィさんは…
「・・?なんだ!」
一言つぶやきました。

マリーチィさんは、そこで・腰についてる。
短剣を鞘から抜いたのである。

剣は青白く鈍い光を放って、それを構えて警戒した


サーシェさんが・・・
「何でしょうな?あれは?惑わすモノは去れ!」
と言ったあとに‥


手にした矢の1本を弓に
つがえ、思いっきり引き放った。


サーシェさんが眺めて
「みごと命中したな!」

青い怪光は、すっとかき消えていた。

まわりは静かに・シーン‥と心地よい風と木々に静けさだけの夜の闇でした。


マリーチィさん・・
「先を進みましょう!」
歩きはじめました。


裕美子のほうは・
「夜の闇の中で笑い声が
‥あれは何ですか?」
とたずねてみた。

マリーチィさんは優しく
「まぁ闇に潜む異形の者
でしょうか?!」


そう、その闇から現れる
人ならざるもの
という存在は確かにあったのです。

滅多にきっと襲われること
はないであろう、しかし
人々を天から闇から見ている‥‥

つまり異形のものは
この時代には確かにいたのです。



3人は 静かな夜のヒトトキを ゆったりと過ごすのでありました。





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あきゅろす。
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