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∞陰陽道探究∞
平安京と酒呑童子2
怨霊は人を取り殺すが
鬼は人を喰い殺す。
それは、鬼に歯と胃袋が
ある証拠で…
「日本霊異記」の
「女が悪鬼にとりつかれ
て食べられた話…」は

典型的な人食い鬼伝説です
こちらの鬼も茨木童子
みたいに化けて人に
近寄る。

「今昔物語」にも、鬼が
人間の男に化けて内裏の
松原に夜な夜な出没して

宮廷の女官を誘惑しては
食べてしまう話が載っています。

こちらの鬼も食欲旺盛で
すが……

鬼のなかの鬼、酒呑童子
も、当然ながら人を
賞味します。

万が一、この推理が
当たっているとしたら
酒呑童子の悪は、『鬼』
のDNAのシワザであって

人間の価値観に照らし
合わせた非情、残酷とは
無縁のものだったことに
なります。

酒呑童子は、いまにも
頼光に首を斬られようと
するときに

『鬼神に横道(おうどう
=不正)なきものを』と
叫んでいます。


茨木童子、この大鬼を
めぐる伝承には有名な

物忌みのエピソードが
あり、一条戻り橋で、
美しい女に化けた
茨木童子に襲われた


渡辺綱は、すばやく名剣
髭切り(ひげきり)を

抜いて鬼の腕を
切り落とした。

綱は、その腕を
鬼討伐隊の首領である
源頼光(よりみつ)に
差し出す。

豪勇の頼光も、さすがに
恐ろしくなり、この腕を
どうしたものかと


安倍晴明に相談します。

そこで、晴明は、
きわめて厳重極まりない
物忌みを
指南するのです。





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あきゅろす。
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