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∞陰陽道探究∞
安倍晴明と式神(1)

晴明伝説のなかには、
阿倍晴明が積極的に
「呪殺や呪咀」の祈祷を
おこなったという話は
記されていませんが…


映画の『陰陽師』には
阿倍晴明が、一枚の葉で
空中の蝶を打ち落とす
シーンが登場しますが


「そなたは恐ろしい術を
つかうと聞くが
それが…ほんとうなら
見せてみよ」

と公達(貴族)の一人に
挑発され、しぶしぶ
その術を披露しますが

このシーンは今昔物語
の有名な一節を原点に
しています。


嵯峨の広沢池のそばに
あった寺で
『ある僧正(そうじょう)
(僧の最高位)が晴明に
むかってこう問いかけた。

「そなたは、式神を
つかう、と聞くが、式神
をつかえば、ただちに
人を殺すことができる
のか‥!?」

晴明は、すずしい顔を
し‥やや苦笑いして


「この道の大事をよくも
無造作にお尋ねになる
ものよ。」

「簡単に殺すことなど
できません。」

「晴明は生き返らせる
方法を知りませんから
罪を作ることになります
無益なことよ。」

「わたしは、理由もなく
人を殺さない。」

「しかし、その気に
なれば、すこし力を
入れるだけで殺すことが
できる。」
と、答えた。


そこで、同席していた
若い公達(貴族)が、

庭のガマガエルを指して
こう挑発した。

「できるというならば、
いまここで」

「あのカエルを殺して
みせてもらいましょうか」
晴明はひとこと

「罪つくりなことを
要求されますな‥」

皮肉なほほ笑みを
浮かべると廂(ひさし)
のそばに生えてた低木から
一枚の葉をつみとって
ガマガエルにむかって
投げた。

葉はひらひら舞って
ガマの背に落ちた。

すると、ガマは、
たちどころに真っ平らに
つぶれて死んでしまった。
それを見た、僧正と
公達は声もなく、
ただ目を見開いていた‥』

さて、ここに登場した
式神とは、いったい
何なのか?

サイコキネシスのような
念力を用いたのでしょうか

それにしては、
「式神をつかう‥」
という表現は、謎めいて
ますね(笑)

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あきゅろす。
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