[通常モード] [URL送信]

∞陰陽道探究∞
怨霊と化した天神様(1)

{北野天神縁起絵巻}に

描かれる菅原道真
[すがわらみちざね]は

もはや人の姿を
してはいません....。

もっとも有名な
清涼殿落雷の図では
(せいりょうでん)

道真は、太鼓をかつぎ
角を生やし、真っ赤な
肌をした雷神の
姿を取っています...。


その道真の雷神は
渦巻く黒雲に乗って

四方八方に雷を
乱射しながら

火にまかれて逃げ
惑う宮廷貴族たちを
横目でニラみつけています

まさしく..
{受験の神様}の
恐ろしい素顔といった
とこでしょうか??


延長八年{930}
愛宕山(あたごやま)から

わき起こった
黒雲が都の上をおおい

激しい落雷によって
清涼殿が炎上した...。


その史実を、道真の怨霊
のしわざとして描いた図
です。

それとは対照的に
道真の宿敵で
あった藤原時平の姿は
(ふじわらのときひら)

哀れというか..
滑稽(こっけい)に
描かれてます

死んだように
ぐったりと床に倒れ

その両耳から
青い龍をニョロっと
突き出させています..。


この絵巻の
展覧会がありますが..

たのしいコミック的な
印象も受けますが...


この絵巻は、もちろん

笑いを取るために
描かれたものでは
ありませんが


古代においては
怨霊の戦いは、
きわめてシリアスな
テーマでした..


そのアングルで
見つめなおすと

「北野天神縁起絵巻」が
(きたのてんじんえんぎ
えまき)

伝えている真意が
じんわり絵の底から
浮き上がってきます。

[次頁へ#]

1/5ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!