[携帯モード] [URL送信]

∞陰陽道探究∞
妻を狐として…の話し
ところで「狐を妻として
子を産ませた話‥」

がありますが内容は…

『岐都子…きつね』
恋しくば…愛しい

むかし むかし悠かなる
むかしの こと
美濃国の 若い男が、

妻にする女を探すために
馬で旅にでたそう。

都にでるつもりだったが
道中の広い野原で

ひとりの それはそれは
美しい女に出会ったとな。

見るなり男は ひと目で
のぼせあがって、
声をかけたそうな…

「娘さん、どこへ
いくのですか?」
と 声をかけた。

すると、女は…
玉をころがすような

美しい声で、こう言った

「はい」
「よい夫を探して旅を
しております。」

と答えましたとな。

男は渡りに船とばかりに
女を美濃国へ連れて
帰って妻としたそうです。

やがて、女は元気な
男の子を生んだとな。

万事は順調だった…

ところが ささいな
問題がひとつありました。

男が飼っている犬が
いっこうに妻になつかず

妻を見ると意地悪く
いつも激しく吠えたて
るのだ。

妻は泣く泣く…

「あの犬を
殺してくださいまし」

と泣く泣くうったえたが

男はとてもかわいそうで
殺すことはできなかった。

そんな 月夜のある日の
こと 犬が生んだ子が
妻にかみつこうとしたの
で、妻は驚きのあまり

ついに狐の正体を
あらわしてしまった…。


男は、垣根の上に
うずくまってる狐を…
見上げてこう言った、

「女狐と知って
なおさらいとしい。」

「この月の光りのもとに」
「今こそわしはしんから
そなたに恋いわたった。」

「おまえはわしの子を
生んでくれたのだから」


「大切に思う気持ちに
変わりはない。」

「いつでもやってきて
ここに泊まっておくれ!」

その言葉にしたがい
女狐は、たびたび
女の姿でやってきは、
男と寝ていった。

そこで男は女を岐都子
(きつね)と親しみを
こめて名づけたとな。

岐都子はあでやかな
紅色の衣を着てあらわれ
紅をひき、そして、
上品な様子で裾(すそ)
を引いて森に帰っていく。

そんな岐都子に男は
ますます恋いこがれた!

しかしやがて 別れも
やってくるもの…
というエピソードです。




[*前頁へ][次頁へ#]

11/12ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!