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∞陰陽道探究∞
陰陽道と森羅万象
「現代と平安の世をつなぐ陰陽道の世界観」

陰陽寮が管理する天文道のトップの座にいた安倍晴明は国家の科学技術部門をつかさどる技術官僚の立場にあったわけです。

天文博士としての安倍晴明の仕事は占星台から観測した天体の状況を天皇に奏上(そうじょう)することだった。

現代では、気象衛星のデータをもとにして天候を読み取るのが気象予報士の腕の見せどころになるが…

だが、平安朝の天文博士が読み取るのは、自然の現象そのものなんです。

自然を見つめて日々刻々と自然の景色、変化していく夜明けなら群青色から縹色へとそして明るい、あかね色へ朝日が登りゆく空模様染め上がる雲…

変化する自然を観察して風・雲・日・星・月を読み、天文博士が読み取りするのは気候どころではなかった。

天文道は、天文と気象の観測から国の吉凶を判断する術だったからです。

天文・気象の異変は古来、天下の動きに通じていると信じられていたのである。

晴明は、天文観測のスペシャリストであるいっぽう。
『六壬式占(りくじんちょくせん)』といわれる占術の使い手でもあった。

(シャーマニズム)って言葉があります。自然界の霊と人間の霊を交信させる原始宗教の意。

星の宿り雲の流れや自然のあらゆる変化に…国家の吉凶を見いだして方位、日時、草木の営みと人間の運命とのシンクロを探求しようとした学問が陰陽道です


星の宿り、雲の流れに国家の吉凶を見出だして、方位、日時、草木の営みと人間の運命とのシンクロを探求しようとした陰陽道は、現代科学からすれば、迷信に毛の生えた程度の神秘学ということになるでしょうが

だが、その現代科学もいきつく果ては、みずから神秘主義に移行する運命にある。

永遠に未知なる世界が無限大に広がってる事を証明してしまうかもしれません。

現代人も陰陽道から学ぶべきことは、たくさんあるのではないでしょうか?

たとえば、心理学者のユングは同様の出来事が世界で同時発生すると考えるシンクロニシティの理論を打ち出し、生物学者のライアルワトソンは、ある文化をもつ固体の数が一定数を超えると、その文化は遠方の地でも自然発生をすると主張した。


それらが示すミステリアスな連動の輪は、現代科学があなどってきた神秘主義の所産でなくて何だというのでしょう?


人類が月に降り立ち現代科学が万能と信じられた20世紀には現代科学が解明できないミステリーゾーンなどは絵空事でしかなかった。

だが、火星は果てしなく遠く、スペースシャトルはかなりの確率で墜落する、

自然界の動きと人の世の相互関係をきわめつくす陰陽道は、古代天皇にとっては、国家の政治軍事を支える科学技術にほかならなかった。


だが、いまだに現代科学の万能を信じてやまない人は、自分の人生と太陽、月、雲、風のつながりなど考えてみることはない。

ところが、月の引力が海水とおなじく人体の水にも影響をおよぼすように天と地の働きが、人体を微妙にあやつっていることは確かなのです。

その影響の集積をじっと
観察しようとする陰陽道をはたして根拠のない迷信といいきれるかどうか…

ひょっとしたら天地がもたらす人体の微妙な変化は積もり積もって、我々の人生を大きく変えているかもしれない。

またその逆も然り…人間が自然の循環を崩せば微妙な変化は積もり積もって、我々の人生を大きく変化させることもある。

だからこそ、現代に生きる、われわれはかえって、人知を超えた力や営みの存在を否定しがたくなっている。

われわれ現代人は1200年の時を超えて陰陽道的世界観にみちびかれた平安の精神世界に通じようとしている人もいるわけでしょうから。

華麗にして優美な王朝文化の底には動物的な原始の精神が流れていた。

その精神が自然界とのシンクロを見つめる目を絶えず見開かせていたのです。


現代人の論理的な人はそれを科学的な説明によって明らかに否定をしなければ気が済みません。

論理性は人生にとって重要な要素でしょうが…

この世界には科学的に証明不可能なことは、たくさんなんですよね。

人間なんて地球に生かされている生命の一つに過ぎないのですから

自然のなかで生きている
生きものの一つなんです

それで自然から恵まれたものを食べて生き長らえているのですから

現代人のなかには金儲けのため、表面だけ飾る人たち
これだけ科学が発達した世の中になってもわれわれは…雨ひとつ止められない
風ひとつ止められない

目に見えるだけがすべてとは限らないのだから…


中国には担板漢[たんばんかん]』という言葉があるんです。

それは片方の肩に大きな板をかついだ人のことなんですが、つまり…その大きな板がその向こうの世界を遮断し、片方の視野の中でこれはよいとか悪いとか言ってるさまです(汗)


板をはずして改めて見ると、もっと別のよしあしが見えてくる。

自然科学ともいうべき陰陽道に活路を見いだすべきかもしれません。

説明はしましたが、つまりは陰陽道は自然と人間のつながりを探究する学問でした。


人間も自然の中にいるから自然なくして人間は存在できない。

そして大いなる広い意味から自然と人間、すべて意味があると思う。

人と人、自然と人。

地球上という自然界のなかでの出来事だから、複雑で混沌とした現代を生きてくには、自分自身を救済していく強さ、たくましさもいりますね。

ただ強いだけでは…脆いしなやかさがいる、人も自然の一部または一員(仲間)として『愚かさ知る』こと。

人間は地球環境を破壊し生態系を乱しているのに、よそ事のように見ている。

物の面ばかりに執着して目先のことにとらわれている。

そして最大の人殺しと環境破壊でもある戦争を止める事ができない。

自分の愚かさを自覚すれば、もっと謙虚になれるはずで、ライフスタイルの見直しが必要なこともイロイロある。


地球は有限の星なのだから

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