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神の名鑑
瀬織津姫神


大禍津日神(おおまがつひのかみ)

◇別称:瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)

◇神格:災厄の神・祓除神


オオマガツヒ神は、黄泉の国からこの世に戻ってきたイザナギ命が、筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)の阿波岐原(あわぎはら)で、黄泉の国の穢(けが)れを洗い落とすために禊(みそぎ)をしたときに、水中に洗い落とされた穢れから生まれた神である。


このように、黄泉の国、つまり死者の国からもち帰った穢れから疫(えき)神が発生するという神話は、心身を浄め穢れを洗い流す御禊祓(みそぎはらえ)の儀式の由来を説明するものと解釈されています。

つまり、人間が不幸に見舞われたり、寿命を待たずに病気で不意に死んだりすることは、黄泉の国に起源(きげん)するという信仰を表したものです。

日本の神の多くは自然神であるが、それとは別に、産霊(むすび)=生命力、言霊(ことだま)=言葉、知恵、力といった観念(かんねん)や神の働きなどを神格化した、いわゆる観念神といわれる神がいるが、オオマガツヒ神はそうした部類に入る神であります。

正しく祀れば災厄を祓う
マガツとは「吉凶」の凶の観念を表すもので、それを神名とするオオマガツヒ神は、世の中に凶事をもたらす原因となる穢れを支配する神である。

一方、吉を表わすのはナオヒ(直日)で、イザナギ命が禊をして八十禍津日(ヤソマガツヒ)神とともにオオマガツヒ神が生まれたそのすぐあとに、その禍を正すために穢れの落ちた体からカムナオヒ神とオオナオヒ神の2神が生まれています。
吉であるカムナオヒ神とオオナオヒ神が、善・正義・清浄・平安を象徴するのに対して、凶であるオオマガツヒ神は、悪・不正・災厄を象徴する存在であると考えられている。

オオマガツヒ神は、もともと祝詞(のりと)や祓詞(はらえことば)などの呪(まじな)いの言葉と関係する神で、神祭りのときに神に対して間違った言葉を奉(ほう)じると災厄をもたらす一種の言霊的な神霊だと言われます。

つまり、正しく祀(まつ)れば凶事の災難から守護する力を発揮してくれる神さまなのである。
神徳は、疫病除けなどあらゆる災厄を除き、福を招く神として信仰されています。
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日本の神さまは、基本的に二つの性格(霊力)をもっていると考えられている。
それを荒御魂(あらみたま)・和御魂(にぎみたま)と言う。
荒御魂は、荒々(あらあら)しく勇猛(ゆうもう)で祟(たた)り→(禍/わざわい)をなす性格的一面であり、
その霊威(れいい)を祀(まつ)ることによって人間を守護する力になるとされている。
もういっぽうの和御魂は、温和で愛情に満(み)ち、人間に平安(心身がおだやかに過ごせる)をもたらす性格的一面のことをいいます。
荒御魂と和御魂の区別は、たとえば水の神さんは水田を潤(うるお)す恵(めぐ)みの水をつかさどる一方で、
洪水をひき起こす水の脅威(きょうい)をつかさどるといったふうに、自然の二面性をうつしたものです。
荒御魂は自然の脅威としての神の怒りをあらわす霊力(性格/顔)であります

和御魂は自然の豊かな恵み、神さまのやさしい霊力(性格/顔)を表しています。

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