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神の名鑑
大威徳明王
【大威徳明王】

この明王は梵名つまりサンスクリット語で[ヤーマンタカ]といいヤーマンタカとは「ヒンズー教の死神ヤマを倒す者の」の意味。

ヤマとは(閻魔天)のことで、または…ヴァジュラ・バイラヴァ「金剛の畏べき者」
マヒシャ・サンヴァラ「力強き水牛の魔神を押し止める者」という。

マヒシャとはインド神話で女神ドゥルガーと戦った水牛の姿のアスラの事です。
三輪身説によれば、大威徳明王は阿弥陀如来(自性輪身)、文殊菩薩(正法輪身)に対応する教令輪身で

阿弥陀・文殊が人々を教え導くために敢えて恐ろしげな姿をとったものとされる

日本では、大威徳明王は六面六臂六脚で、神の使いであるスイギュウにまたがっている姿で表現されるのが一般的です。

特に日本では脚が多数ある仏尊は他にほとんど無く、大威徳明王の際立った特徴となっています。

一方チベット仏教ではスイギュウの顔で多面多臂多脚の姿で表されます。

6つの顔は六道(地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天上界)をくまなく見渡す役目を表現したものです。

6つの腕は矛や長剣等の武器を把持して法を守護し、6本の足は六波羅蜜(布施、自戒、忍辱、精進、禅定、智慧)を怠らず歩み続ける決意を表していると言われる。


また、チベットの伝説では、悪鬼と化した修行僧を折伏するために文殊菩薩が変化したとも言われる。

これによると昔、ある修行僧が悟りを開く直前に盗賊達に襲われ、共にいたスイギュウともども首を刎ねられて殺された。

悟りの境地に至る直前にその望みを絶たれた修行僧の怒りは凄まじく、そばに落ちていたスイギュウの首を拾って自分の胴体に繋げ、
盗賊達を皆殺しにした。彼はそれだけでは飽き足らず、ついに関係のない人々をも無差別に殺す悪鬼・死神に成り果ててしまった。


これに困った人々は文殊菩薩に助けを求めた。文殊菩薩はその悪鬼と同じような牛面で、しかも悪鬼以上の武器をもった姿に変化して戦い、ついに悪鬼を倒した。
この姿が大威徳明王なのだという。

【真言】
オン シュチリ キャラロハ ウン ケン ソワカ

阿弥陀如来の変身として五大明王のうち西方の守護に配され文殊菩薩の眷属もしくは化身とも言われます。
容姿は一般に六面六臂、六足で各面に三つの眼をもち、怒髪で火焔の光背の前の水牛の上に座るか立っている。

わが国では、戦勝祈願の仏サマとして単独でまつられる場合もある。他人の誤解や恨みを解く仏です。

■大威徳明王の出自
阿婆縛抄、諸説不同記
■原名:ヤーマンタカ
■続柄:阿弥陀如来の化身
■特質:悪業を折伏


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