神の名鑑 軍荼利明王 【軍荼利明王】 軍荼利明王はサンスクリット語で(クンダリー)といい甘露軍荼利(かんろぐんだり)、吉利吉利明王(きりきりみょうおう)などの別名がある。 [クンダリー]とは、活力や生命力を表していて、五智如来の南方に位置する宝生如来の変身とされます。 五大明王の一尊と数えられますが、単独で信仰されることもあります。 人々を外敵から守る威力があるとされ、熱病や不食病に霊験あらたかであると いわれます。 ■軍荼利明王の出自 陀羅尼集経、他 ■原名:クンダリー ■別称:甘露軍荼利 ■特質:悪業を折伏 ■続柄:五智如来のうち 宝生如来の変化身 軍荼利明王(ぐんだりみょうおう、または軍荼利夜叉明王(ぐんだりやしゃみょうおう)とも呼ばれる) 胎蔵界曼荼羅においては、軍荼利明王として、金剛界曼荼羅においては、甘露軍荼利菩薩、金剛軍荼利菩薩、蓮華軍荼利菩薩がいる。 これを三部軍荼利と呼ぶが、軍荼利明王に該当するのは甘露軍荼利菩薩。 サンスクリットでいうアムリタ・クンダリンである。 アムリタとは、不死の霊薬のこと、クンダリンは水瓶、あるいは、とぐろを巻いた蛇のこと。 軍荼利明王は、疫病をもたらす毘那夜迦天(インドのガネーシャ)を調伏すると密教では解釈されている。 チベットでは十忿怒尊のヴィグナーンタカとなり、象頭神(ガネーシャ)を踏む。 軍荼利は梵語クンダリニーに由来していて、クンダリニーは体内のチャクラを流れるエネルギー(体内で覚醒したプラーナ)とヨーガでは解釈されている。 クンダリニーの語源は、コイル、螺旋、環、巻き毛などを意味するサンスクリット語のクンダラ(kundala)という名詞から派生したクンダリヌ(kundalin)螺旋を有するものの女性形主格であります。 このクンダリニーは不可触民起源の女神でその後、密教に取り入れられたクンダリー女神に由来する。 本来は女神であったが中国で性転換させられて日本に伝わったため日本では男性の姿の仏像が作られている。 ◆軍荼利明王とクンダリニー・ヨーガとの関係を示唆は? クンダリニーは脊椎で休眠しているとされ、ヨーガで覚醒すると脊椎の尾部から頭部に向かって上昇し、これが体内で蛇が頭を持ち上げる感覚を体験することもある。それゆえに蛇はクンダリニーの象徴として表現される。 *軍荼利明王の体には蛇が巻き付いている。 ◆クンダリニーの上昇に伴い、眉間辺りに位置するアジナー・ チャクラが第三の眼になる体験をすることもある。 *軍荼利明王の顔には第三の眼がある。 クンダリニーの覚醒によって、甘い蜜が喉元に下りてくる味覚を体験することがある。ヨーガではアムルタ(甘露)と表現する。 姿形は軍荼利明王は一面八臂の姿で、手は2本の腕で三鈷印を結び、他の腕には武器や斧を持ち、顔は三ツ目でとぐろを巻く蛇を身に纏った姿で像形されることが多い。 『真言』 オン アミリテイ ウン ハッタ [*前へ][次へ#] [戻る] |