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My Rabbit
□ごぉ





 全てが白かった。光の少ない薄暗い闇の中で彼女のいるそこだけが異空間のようにざわめいていた。

 勘も五感も全てが鈍い男でも分かった。

 ―――闇が恐怖している、と。その少女に、その少女の持つ狂気に…

「マリア…」

 後輩がつぶやいた。いや、後輩じゃない。生きている感覚も鈍っていく中、男の頭は最後の仕事と言わんばかりに冴えていった。そのせいで、知らなければいい事実を男は知ることになった。

「怨、殺スノコノ人ダヨネ?」

 マリ、忘レチャッタ。

 首をかしげたその姿は愛らしい少女だったが、内容までが可愛いとは限らない。




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